「部下や同僚と疎遠に」定年迎える彼が抱く不安 仕事を離れても付き合いたい人を考える必要
→安井さんへのキャリア相談は、こちらまでお送りください。 もうすぐ定年を迎える者です。会社員として40年以上働き、決して大きなことを成し遂げたわけではありませんが、仕事を継続し、そして耐え忍び、今に至ります。目立つ存在でも、仕事の派手さがあるわけでもありません。出世競争に並ぶことはなく、とはいえリストラ予備軍になったこともありませんでした。 役職定年で大きく生活が変わることがなく、粛々と仕事場でも家庭でも過ごしています。そんな折に定年後は誰からも連絡が来ないという話を見聞きし、自分も定年後にどのように過ごしたらよいのかを考え始めました。 【図表】定年後どう時間を使う?考えるときのポイント
友人や知人は多くないとはいえ、語り合える同期や学生時代からの友人はおり、家庭でも会話はあります。そのため多くを望んでも仕方がないのかもしれませんが、定年後の数十年の過ごし方のポイントや、どうやって時間を過ごすかを決めかねています。子どもも社会人になって家を出ていますし、本来は夫婦や個人で趣味を考えたほうがよいのでしょうが、そのきっかけがつかめません。 KM 会社員 ■職場の人たちと連絡が疎遠に 定年後はご自身が本当に付き合いたい、本当に時間を共有したいと思う人間関係のみにおいて生きることが理想なのではないでしょうか。
無理をして今までの人間関係を維持する必要もありませんし、これから多くの出会いを期待する人生のフェーズでもありません。 仕事や会社を離れた際に、かつての部下や同僚、取引先などから連絡がこなくなるのが寂しいという気持ちもわからなくはありませんが、しょせんはその程度の関係であった、ということです。 仕事において、好き嫌いのみで人間関係や社会関係を築くわけにはいきませんし、会社という共同体の中ではそのような考え方や行動は避けるべきなのは言うまでもありません。
会社は自分個人では決して成しえないことを集団で協力し、成し遂げようとする場所であり器です。そこで重視されるのは、協調性や集団性です。 しかしながら、そのような会社における役職や役割がなくなったときに、その関係性が維持されるかというと、当然その限りではありません。 まったく関係性がなくなるというケースもあるでしょうし、年末年始のメールやSNS、年賀状などでの挨拶といった、薄い関係になることも当然あるでしょう。