【ファンタジーS・トレセン情報】スリールミニョン永島まなみと人馬一体で覚える「我慢」 目指す大舞台へ折り合いがカギ
[GⅢファンタジーステークス=2024年11月2日(土曜)2歳牝、京都競馬場・芝外1400メートル] 【写真】満面の笑顔!永島まなみとスリールミニョンのコンビ 前走ききょうS(OP)で5頭立ての最低人気(15・0倍)を覆す勝利を収めたスリールミニョン(牝・高橋康)。〝名付け親〟の永島とともに、重賞タイトルを取りにいく。 境厩務員が「カイ食いがものすごくよくなりました。帰厩してすぐは残したりしていたんですが、調教が進むにつれて残さずに食べるようになってきました」と安堵の表情を見せた。乗り込んで強い調教をしても、その分しっかり食べるという。西岡助手も「自分で欲している栄養はちゃんと取ってくれている。牝馬にしてはめちゃくちゃありがたいことですね」と笑顔。 2走前のGⅢ新潟2歳Sは7着と振るわなかったが、決して悲観する内容ではなかった。同助手は「勝ち馬より内側で、雨が降って馬場が悪かったところを走らされて伸びあぐねただけなので、次につながる競馬ができたんじゃないかなと思っていた」と手応えを語る。 すでにGⅠに出られる賞金を積んでいるため、大目標はもちろん牝馬クラシックだ。マイルでも走れるようになるために、道中での折り合いを第一に調整しているという。ジョッキーも意識して競馬を教えてきていて、前走はそれが実った1着だった。西岡助手が「どれだけスタートが良くても、気持ちよく行かせるというよりは、しっかり折り合ってためるところをつくろうか、という話をしていました」と振り返る。 気性は〝我の強い女の子〟だそう。境厩務員は「もともと気が強くて、だいぶピリピリしてきています。走りだしたら一生懸命に走る」と語る。調教でも行きたがる面が強く、走ることに対してはとても前向きなのだという。 前走時は436キロと小柄ながら、トビが大きくて奇麗な走りをするのが特徴。栗東坂路で行われた23日の1週前追い切りでは永島騎乗で僚馬のペイシャフラワー(古馬オープン)を0秒6追走して、0秒5先着。5ハロン52・6―11・8秒をマークした。西岡助手は「残り1ハロンまで前の馬の後ろで我慢するというのをテーマにやりました。ジョッキーも頑張って抑えていましたし、今回もそれに徹するだけという感じです」と追い切りの意図を説明し、本番に向けて力を込めた。
佐藤 美生