支持率19%の韓国大統領、夫人の相次ぐスキャンダルに「心からおわび」…与党候補の公認に不当介入疑惑も浮上
【ソウル=依田和彩】韓国の尹錫悦(ユンソンニョル)大統領は7日の記者会見で、金建希(キムゴンヒ)夫人を巡るスキャンダルについて「私の周辺のことで国民に心配をかけた。心からおわび申し上げる」と頭を下げて謝罪した。金夫人は、知人の会社の株価操作に関与した疑惑や不法に高級ブランドバッグを受け取った疑惑が指摘され、政権への逆風が強まっていた。
最近では、大統領夫妻が国政選挙で与党候補の公認に不当介入したとの疑惑も浮上していたが、記者会見で尹氏は「不適切なことをしておらず、隠すことはない」と否定した。
韓国ギャラップが今月1日に公表した世論調査で、10日で5年間の任期の折り返しを迎える尹氏の支持率は就任以来、最低となる19%を記録した。保守系与党「国民の力」からも、疑惑を巡り尹氏の謝罪や大統領府人事の刷新を求める声が上がっていた。
左派系最大野党「共に民主党」は、金夫人を巡る疑惑を政府から独立した特別検察官に捜査させる法案の成立を目指す方針で、攻勢を強めている。