被災地支援の情報共有 各地の劇人 飯田で活動報告会開く【長野県飯田市】
人形劇の上演を通して被災地を支援する人形劇人のネットワーク「いい顔・笑顔人形劇の会」は3日、現在と今後の活動を考える集いを長野県飯田市内で開いた。いいだ人形劇フェスタに合わせて各地から来飯した11人が参加し、1月に起きた能登半島地震の被災地での活動などを報告し合った。 ネットワークは1995年の阪神・淡路大震災が起きた直後に生まれ、多くの劇人が集まるいいだ人形劇フェスタに合わせてシンポジウムやチャリティー公演、報告会を開いてきた。 コロナ禍に中断していた集いを再開した今年は、人形劇団チト、小さな影絵劇場、わけみずえさんによる自主上演に続いて、支援活動を行う関係者による車座集会を開き、東日本大震災や能登半島地震の被災地での活動状況などを報告し合った。 能登半島地震の被災地を訪れた劇人は「輪島は半年たってもあのままで、子どもに関わる大人も疲れている」と話し、子どもが観劇中に大人にハンドマッサージを施した活動を振り返り、「人形劇を見る子どもの笑顔は周りの大人も元気付ける」と話した。 石川県の穴水町で昨年10月に開かれた人形劇の祭典に関わった人形芝居燕屋(松本市)のくすのき燕さんは寄付金を募り、同町で人形劇イベントを続ける考えを示したほか、「地域の窓口となる行政担当者との人間関係が途切れがち」という共通課題について「平常時から人形劇の必要性を行政に知ってもらうことが大事」と説いた。 いい顔・笑顔人形劇の会の関係者は「劇団、個人が被災地に気持ちを届けられるよう、引き続きサポートできれば」と話した。 会の共同代表は幸田眞希さんと渡辺真知子さん、わけさんが務めている。