けものフレンズと昭和感の共存!? 園長に聞くみさき公園人気の理由
懐かしのあの遊具は現在も人気
さて、同園といえば、昭和の雰囲気が漂う遊園地としても知られている。60年前の開園時からあるという西日本最古(国内では2番目の古さ)のジェットコースターをはじめ、自らの力でブランコの立ちこぎ感覚で動かす「トップスインガー」など、他の遊園地では姿を消したアトラクションも数多く健在。それらが低料金で楽しめるのも特徴的だ。
気軽に楽しめる場所というコンセプトを大切に
入園者数はここ5年の数字をみてみると、2012年度が約35万人。以後13年:33万人、14年:39万人、15年度:41万人、16年度:33万人となっている。15年度は22年ぶりにキリンの赤ちゃんが誕生したことなどが影響したという。 今年度は60周年ということで、4月~6月に来園者らにクラウドファンディングの実施を広く呼びかけ、100万円の目標を上回る160万3千円を達成。これらは動物のエサ代などに充てていき、現在は園内に名前掲示などの特典対応作業に追われているという。 近年、近畿地方のテーマパークが相次いで閉園していく中、同園の健闘ぶりが注目される。その人気の秘けつを真貝園長に聞くと「最近のテーマパークに比べたら、やっぱり『ほのぼのとした雰囲気』を好んで頂いてるのかな」と話す。 たしかに先のアトラクションなども、競うようにあわてて次から次へと乗る感じではなく、ゆっくり落ち着いて楽しめる印象だ。 「自然にも囲まれてるんで、広場などで持ってこられたお弁当を広げて楽しんでいただけますし、ゆっくりと楽しめるところ、そして遊園地・動物園・イルカショーをいっぺんに楽しんで頂くところも少ないこともあるかもしれませんね。基本的にコアなお客様の層は小さなお子様。お子様やご家族が気軽に楽しめる場所というコンセプトは絶対に失ってはいけませんね」と続ける。 筆者は今年、仕事などで何度か訪ねたが、広場の木にカブトムシがいたり、広場でピクニック感覚でお弁当を広げて昼食を楽しむなど、あまりテーマパークではお目にかからない光景を目の当たりにした。そして、アトラクションも昔と変わらないものが動いており、「また乗りたい」と子どもらがうれしそうにはしゃぐ姿も。職員らはそうした光景を目を細め見守りつつ「いつもしっかりメンテナンスして元気に動いてます」と自信の表情を浮かべていたのは印象に残っている。