“銭湯物語”第2幕へ 客の存続願う声がきっかけ 95年の歴史に幕を下ろして半年…後継者が現れ再開 新店長は銭湯、温泉、サウナ巡りが趣味
創業から変わらず薪で沸かし続けた風呂。 後継者が現れることに期待しながら、2024年6月、最後の営業を迎えました。
多くの客が訪れました。 客: 「気持ちいいです。きょう疲れていたので、とても気持ちいいです」 「寂しいね、せっかくこんないいお風呂あるのに」
近所の女の子: 「きょうもお手紙持ってきたからどうそ」 近所の女の子から手紙や金メダルもー 手紙を読む・弘幸さん: 「桑の湯さんへ きょうは最後の日で寂しいです。ここまで続けてくれて感謝しかありません」 近所の女の子: 「寂しくなっちゃたけど、最後にお兄さんとおばあちゃんに会えて良かった」 市民から愛され続けた「桑の湯」。弘幸さんは後継者探しへの思いがより一層強まりました。
午後10時、閉業―。 桑の湯 4代目・桑沢弘幸さん 「塩尻の銭湯の灯を消さない方が必ず来てくれると信じていますので、その人たちが来ても、変わらず桑の湯を愛していただきたいと思います。よろしくお願いします」 「皆さま、本当にありがとうございました」
■新店長は銭湯、サウナ巡りが趣味
後継者の応募は5社から寄せられ、書類審査や面談を経て弘幸さんが「ニコニコ温泉」に決めました。「ニコニコ温泉」は銭湯経営の代行業を営み、全国4カ所の銭湯や温泉を再生させた実績があります。 桑の湯 4代目・桑沢弘幸さん: 「塩尻市の市民のための憩いの場をつくりたい、お客さまの笑顔を迎えたいと(言われた)。この人たちなら託せるということで、お願いした次第でございます」 ニコニコ温泉・相良政之さん: 「僕も営業しているときに入りに来て、同じ同業者だからこそ、『こんなにきれいに保てるのなんで』と思うぐらいすごくメンテナンスが行き届いていて、店主の方の愛がすごく伝わってくる銭湯だったので、『この銭湯なくしちゃだめだよな』という思いがすごく強くて」
相良さんは銭湯、温泉、サウナ巡りの趣味が高じて、6年前、エンジニアから転職。これまで東京と大阪で銭湯の立ち上げを経験し、今回、新たな「桑の湯」の店長を務めることになりました。 桑の湯・相良政之店長: 「こっちの角に水風呂をつくろうかなと思っています。休憩室をおいてあげて、浴場での滞在時間を延ばしてあげるのを、やらなきゃなと」
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