日本製鉄のUSスチール買収計画 バイデン大統領に判断一任 15日以内に結論
日本製鉄のUSスチール買収計画の行方は、バイデン大統領に委ねられることになりました。退任まで1カ月を切ったバイデン大統領によるトランプ次期大統領をにらんだ動きが本格化しています。 【画像】USスチール従業員の悲痛な思い「日本製鉄がなければ、私たちが最後の世代になってしまいます」
■バイデン大統領が最終判断へ
従業員 「日本製鉄がなければ、私たちがこの歴史的な工場で働く最後の世代になってしまいます」「大統領、あなたはこの買収を止めることはできません」 悲痛な思いを口にするのは、USスチールの従業員です。 日本製鉄からの買収を巡り、アメリカの対米外国投資委員会が審査を行っていましたが24日、一致した結論に至らず、バイデン大統領が15日以内に最終判断を下すことになりました。 この結果を受け、日本製鉄側は「大統領が熟慮することを強く要望する」とのコメントを出しました。幹部からは「万万が一、最終的に理不尽な結論が出れば訴訟も辞さない」という声が上がっています。 双方が望む買収計画に、かつてバイデン大統領は買収に否定的な発言をしてきました。 バイデン大統領 「USスチールは1世紀以上にわたり、アメリカを象徴する企業であり、完全なアメリカ企業であり続けるべきである」
■バイデン氏の動きにトランプ陣営猛反発
最終判断はどうなるのでしょうか。 上智大学 前嶋和弘教授 「バイデン大統領のこれまでの発言とかを考えていくと、USスチールの買収計画は“ノー”と言ってくると思います。(もし承認すれば)売国奴だなんて言葉を(トランプ氏が)使ってくるかもしれません。バイデン大統領にとっては最後の汚点になってしまう」 残りの任期が1カ月を切ったバイデン大統領が思い切った決断に出ました。連邦法違反で死刑が確定した囚人40人のうち37人を終身刑に減刑する、過去に例のない規模の恩赦です。 1日には、銃を不法に購入した罪などで有罪評決を受けた息子のハンター・バイデン氏にも恩赦を与えています。その背景にあるのは、死刑執行の再開を目指すトランプ次期大統領を阻止する狙いがあるとみられます。 “次の政権へのくさび”ともとれるバイデン大統領の動き。トランプ陣営は猛反発しています。 トランプ陣営 報道官 「これらの死刑囚は世界でも最悪の殺人者です。バイデン氏によるこの忌まわしい決定は、犠牲者とその家族に対する平手打ちに等しいものです」 (「グッド!モーニング」2024年12月25日放送分より)
テレビ朝日