空気階段が語る、おいしいカレーとコンビ仲の秘密 かたまり「カレーはジャズだ!」もぐら「あんなの無味だ!」
◆味覚は合わないふたり ――かたまりさんが自作カレーにハマったきっかけは? かたまり 5年くらい前に筋トレにハマってて、食生活についてすごく気にしてたんですよ。1日何グラムたんぱく質を摂ってとか、ごはんも基本、鶏ムネ肉とブロッコリーとゆで卵みたいなものばかり食べてて。 でもそればかりだとちょっと寂しくなってきて、もっと味のあるもの食いてえなっていうことで調べたら、スパイスカレーが筋トレ中の食事に最適だって出てきたんですよ。スパイスも身体にいいものだし。そこからカレーを作るようになったんですよね。 ――味はどうでした? かたまり それがめっちゃウマくて、「俺にはカレーの才能があったんだ」と思って、誰かに食べさせようと思って太ってる後輩を集めたんです。ママタルトの大鶴肥満と、3時のヒロイン・ゆめっち、あと金の国の渡部おにぎりと、『サンクチュアリ』に出てた義江くん(義江和也)。 僕はとんでもなく美味しいと思ってたんですけど、デブのみんなは「味がしない」とか言い出して。よくよく考えたら、僕、筋トレ中にほとんど調味料を使ってなかったから舌が敏感になってて、少しでも味がするとすごくおいしく感じる身体になってたんですよ。 で、デブたちに酷評されて、ちょっと許せないって思って、筋トレもやめてカレー作りにのめり込んでいったんですよね。 ――で、ラジオ番組でもぐらさんに食べさせるために作って行ったのに、もぐらさんは食べなかったんですよね(笑)。 かたまり そうなんですよ。ついに最高のカレーが完成したので番組に持って行きました。でもコイツはかたくなに食べないんですよ。 もぐら だってねえ。それってあからさまにBLじゃないですか。「最高のカレーが出来たよ、食べて」って、なんかBL層を取り込もうとしてくるので(笑)。 ――(笑)。結局食べてないんですか? もぐら いや、さっき言った『タモリ倶楽部』に出た時に食べました。めちゃくちゃ普通のカレーでしたね。 かたまり いや、おいしかったよ! もぐら 一口だったし、そんな味がしないんですよ。「無味カレー」ですよ、あんなの。 ――やっぱり太ってる人には味が薄く感じるんですかね(笑)。かたまりさんは参考にしたお店とかがあるんですか? かたまり いや、参考にしたとかは特にないんですけど。作ろうと思ったきっかけは『情熱大陸』で「spicy curry 魯珈(ろか)」の店主の方が出ていて、「こんな感じのカレーの作り方があるんだ」ってインスパイアされたんですよね。 もぐら (あきれた顔で)『情熱大陸』に影響されてカレーを作り始めた、ですって。 ――(笑)。逆に、もぐらさんはどういうカレーが好きですか? もぐら 僕はウインナーカレーですね。ココイチでも松屋でもいいんですけど、ウインナーをトッピングする。そうしたらすべてのカレーはうまくなるんで。 ――「どこどこの名店の何とかカレー」じゃなくて、ウインナーカレーなら何でもいいんですね(笑)。 もぐら そう、ココイチと松屋。もしくは家でバーモントカレーでもいいですよ。必ずウインナーをトッピングして、あの「パリッ」っていうジューシーさを味わう。あの「パリッ」がうまいんですよ。マンゴーなんて入れちゃダメですよ。 ――舞台上でのふたりの嚙み合い方はすごいのに、味覚は全然噛み合ってないんですね(笑)。 かたまり 「ウインナーをトッピングしておけば何でもうまい」なんて言ってる人に、僕のカレーを理解できるとは思えない! もぐら (無視して)ウインナーと、あとはエビ煮込みトッピングですね。ウインナーの「パリッ」とエビの「プリプリ」。パリパリとプリプリの異なる食感。パリプリカレーですね。エビもウインナーも柔らかいから歯は使わないし。 ――(笑)。もぐらさん派の人はココイチに行っていただくとして、かたまりさんが好きなカレー屋さんはどこですか? かたまり 衝撃が走ったのが大阪の京セラドーム近くにある「ロッダグループ」というスリランカカレーのお店。ビスケットブラザーズの原田(泰雅)さんに「ちょっとすごいカレーがあるから来てくれ」って言われて。 「スリランカカレー? 何それ?」くらいに、最初は結構舐めてかかってたんですけど、めちゃくちゃ衝撃で、「なんだこれは!」っていう味です。スリランカのスタッフの方が作るんですけど、日本人の方もいて、その人が「スリランカの中でも一番うまい」って言ってました。 ――おおー! じゃあ、かたまりさん派の人は大阪のロッダグループに行かないとですね。