がん治療により外見が変わってしまいウィッグを購入したいのですが、国の助成は受けられますか?
がんを克服するために外見上の変化が生じてしまうことがあります。例えば、乳がん等の治療に伴い乳房を切除し体のラインが変わってしまったり、抗がん剤治療によって毛髪等が抜けてしまったりするなどです。 人目につく変化であるとともに、当然患者本人は1人悩みを抱えたまま苦しんでいます。そうしたがん患者に対して、行政が支援に乗り出しています。本稿では東京都のがん患者へのアピアランス(appearance・「外観や人の容貌」を意味する)を見ていこうと思います。
東京都のがん患者へのアピアランス・・・助成の額
東京都のがん患者へのアピアランスは、各区市町が窓口となって行っていますが、すべての区市町村で行われているわけではありません。また、行っている区市町によって助成の対象となる額も異なります。 図表1は東京都保健医療局の「ウィッグ購入費等助成事業を実施している区市町村一覧」のページに載っていた区市町のうち、区に絞り、各区のページを閲覧して作成しました(図表1には八王子市や調布市などの多摩地域は載せていませんが、多摩地域の市等で実施しているところもあります)。
<図表1>
東京都のがん患者へのアピアランス支援・・・助成の対象となる方の例
例として、ここで千代田区を挙げます。ご自身がお住まいの地域については、各区市町のサイトを確認してください。 ・申請日時点で千代田区に住民登録のある方 ・がんと診断され、現在その治療を行っている方 ・がんの治療に伴う脱毛や乳房の切除などにより、ウィッグや胸部補整具を必要とする方 ・本事業において助成金の交付を受けたことがない方。また、他の法令等に基づく同種の助成などを受けていない方(18歳未満で交付や助成を受けた場合は除く) (出典:千代田区「ウィッグや胸部補整具などの購入など費用助成のご案内」)
東京都のがん患者へのアピアランス支援・・・助成の対象となる物品
助成の対象となる物品の例として、先述の千代田区を例に挙げます。がん患者へのアピアランスの支援事業ということで、実施している区市町で大きな差はないですが、お住いの各区市町のサイトを確認してください。 ・ウィッグ(部分ウィッグや装着用のネット、スタンドを含む) ・帽子 ・胸部補整具(補整下着、補整用シリコンパッド、人工ニップル等) (出典:千代田区「ウィッグや胸部補整具などの購入など費用助成のご案内」)