70代の母がATMで「30万円」引き出そうとしたら「上限額オーバー」に…!安全に取引するにはどうすればいいの?
金融機関では、高齢者によるお金の引き出しや振り込みを制限している場合があります。そのため、今回の事例のように「70代の母がATMで30万円引き出そうとしたが、上限額オーバーで引き出せなかった」ということが起こるようです。 しかし、事情があって、お金をまとめて引き出したり振り込んだりしたいときもあるでしょう。そのような場合はどうするべきか、前もって確認しておいた方がいいかもしれません。 本記事では、高齢者がATMでお金の引き出しや振り込みを制限されている理由や、制限の内容を伝えるとともに、対処法についても詳しくご紹介します。 ▼子ども名義の口座に「月3万円」ずつ入金してるけど、将来口座を渡すときに「贈与税」はかかるの? 非課税にすることは可能?
高齢者によるお金の引き出しや振り込みが制限されている理由
高齢者がATMでお金を引き出したり振り込んだりする際に、上限額が低く設定されている理由として、特殊詐欺被害が増加していることが挙げられます。 特殊詐欺とは不特定多数の人から現金をだまし取る犯罪のことで、警視庁は特殊詐欺対策ページにて具体的な例を挙げています。 ●オレオレ詐欺 ●預貯金詐欺 ●キャッシュカード詐欺盗 ●架空料金請求詐欺 ●還付金詐欺 これらの詐欺では、キャッシュカードでの取引に不慣れな高齢者がターゲットにされるケースが多いため、高齢者による引き出しや振り込みを制限している銀行もあるようです。
制限の内容
警視庁が呼びかけているのは、高齢者によるATM引き出し限度額を少額とする取り組みや、一定年数以上にわたってATMでの振り込み実績がない高齢者に対してATM振り込み限度額をゼロ円、またはきわめて少額とする取り組みです。 対象となる高齢者の条件は銀行によって違いがあるようですが、例えば、ある銀行では以下のように高齢者への制限を行っています。 ●引き出し:70歳以上で、過去1年間にATMで一度に20万円超の引き出しを行っていない方は、1日に引き出せる金額を20万円までとする ●振り込み:70歳以上で、過去3年間にATMでのキャッシュカードによる振り込みを行っていない方は、1日に振り込める金額を20万円までとする 今回の事例で、70代の方がATMで30万円を引き出せなかったのは、このような理由があるためだと考えられます。