【ラグビー】「暮らしていた、二子玉川を歩いてみました」。ブルーズWTBクラーク、ラグビー・リーグでの練習の効果も出て3トライ
W杯を終えた後、クラークはラグビー・リーグ(13人制)の強豪のひとつであるサウスシドニー・ラビトスの練習に加わり、新シーズンへの準備を進めた。 W杯をはじめ、満足いく実績を残せなかった2023年を振り返り、さらなる成長が不可欠と考えた。 「ブルーズでのプレーも7シーズン目。これまでと同じことをしていてはダメだと思ったので、ラビトスの中に身を置くことにしたんです」 体作りの意識が高まりシャープな体躯となったことは、姿を見ても分かる。 スキル面も磨かれた。本人は、この日の2本目のトライを振り返り、「キックをキャッチしたのは、まさにラビトスで汗を流した成果」と話した。 他のオールブラックス選手たちが、(NZ協会の規定により)なかなかプレシーズンマッチでプレーしない中、クラークは、この日の出場をHCに志願してピッチに立った(後半23分まで)。 「3つとも、周囲がいいプレーをしてくれたから取れたトライ」と仲間のプレーに感謝するも、巻き返しを図るシーズンの最初に好結果を残し、気持ちよさそうだった。 父・エロニさんもオールブラックスのキャップ10を持つ。日本のリコー(現・リコーブラックラムズ東京)でもプレーした名選手だった。 ケイレブ自身も3歳から日本で暮らし、7歳のときにニュージーランドに戻った。 今回のツアー中、少年時代の記憶をたどり、暮らしていた二子玉川へ足を運んだ。 「水曜日(2月7日)、子どもの頃に住んでいたあたりを歩きました。近所の友だちと遊んでいた場所や道が、記憶のままでした。家の色も同じでした。置いていたゴミこそなくなっていましたが、本当に懐かしかった」と愉快そうに話した。 昔に戻った時間。思い出の道を歩きながら家族に電話をかけ、動画を見せながらブラックラムズのグラウンドまで歩いた。 「父も喜んでくれて、懐かしいな、恋しいなって言っていました」 いつか日本でプレーしたいと言った。 まだ24歳。オールブラックスとして、まだまだキャップも重ねたい。ラグビー・リーグにも興味がある。たくさんの夢を持って生きている。