「デルタ地帯」江東区ならでは……川のイベント「リバーフェスタ江東」
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川に親しみ、楽しむイベント「リバーフェスタ江東」が3月12日、13日の2日間、川の駅「旧中川」で開催された。会場には多くの露店が軒を連ねて、訪れた区民は焼きそばや焼き鳥、フランクフルトなどに舌鼓を打った。
東京・江東区は江戸時代から始められた埋め立て工事によって土地が造成された。さらに昭和30年代からの高度経済成長期の埋め立て工事で区域を拡大させている。そのため、江東区の湾岸は海抜が低く、常に河川の氾濫や水害の危険性をはらんでいる。他方で江東区にとって川は生活の中に欠かせない。
会場は昭和になって荒川を切り引いて放水路とした区域で、江戸時代は中川番船所が設置されていた歴史を持つ。会場では、荒川放水路や災害時に活躍する防災閘門などの役割を伝えるパネルも展示。イベント会場に隣接している中川番船所資料館は両日にわたって無料開放された。同館では、「リアル謎解きゲーム」も実施されて、子供たちは遊びながら歴史を学んだ。
江東区は中川番船所の歴史を語り継ぐため、旧中川に船着場などを整備。リバーフェスタでは、船着場からは和船やカヌー、ヨットなどが出航。迫力満点の水陸両用車「スカイダック」は、親子連れに好評を博した。
川床に設置されたステージでは、パレードやご当地アイドル「豊洲☆アイドルスター学園」によるパフォーマンスなどが披露された。また、埼玉県深谷市のゆるキャラ「ふっかちゃん」が特別ゲストとして登場。じゃんけん大会で盛り上がった。 (小川裕夫=フリーランスライター)