「うまくなりたいという気持ちは日本と一緒」元ラグビー7人制日本代表・築城昌拓さん、韓国で中学生対象に教室開催
元ラグビー7人制日本代表の築城昌拓さんが、韓国・ソウルで、地元の中学生を対象にしたラグビーアカデミー(教室)を開催した。「ラグビーがうまくなりたいという子どもたちの純粋な気持ちは、韓国も日本も同じだった」と、満足そうな表情を浮かべる築城さんの目標は、アジア各国でのラグビー普及や技術力の向上に貢献することだ。 ■元気いっぱい笑顔いっぱい!韓国で開かれたラグビー教室【写真】 アカデミーを開催したのは5月14日。韓国の実力校である培材中、東國大学校師範大学附屬中のメンバー40人が参加した。築城さんは、パスやコンタクトの技術のほか、フィールドでボールを持ってない時の考え方やトライにつなげるためへの戦略などを指導。「一つ一つのプレーは意味があり、すべてがつながっている。結果を出すため、常に先を見据えて準備をしていくことが大事」と強調した。子どもたちからも積極的に質問があるなど、アカデミーは盛り上がった。 現役時代、福岡のコカ・コーラレッドスパークス(現在は廃部)で活躍した築城さんは2018年に現役を引退。現在は、福岡市など3市でアカデミーを定期的に開催し、小中学生の育成を行っている。加えて、アジア各国へのラグビー普及や技術向上のための活動をスタートさせている。韓国でのアカデミー開催もその一環だ。 現在、ラグビー日本代表は世界ランキングで12位。一方で、アジアのその他の国・地域では50位以内に香港(24位)と韓国(30位)が位置するのみだ。築城さんは、「アジアにライバルチームが増えることは日本にとっていいこと。日本のラグビー界のさらなる発展は、アジア各国のラグビー文化拡大にかかっている」と普及活動の目的を語る。 また、全力で相手と激突し、試合終了後はノーサイドの精神でお互いをたたえ合い、ラグビーを通じて国際交流を行うことで、子どもたちに他国の文化を尊重する気持ちを抱いてほしいという期待もあるという。 韓国でのアカデミーには、築城さんとレッドスパークス時代の同僚で代表歴もあるパク・ジスさんや同じく元韓国代表のアンドレ・ジンさんらも参加。今後、築城さんとの連携を強めていくという。 築城さんは「韓国はもちろん、タイや台湾など、アジア各国でのアカデミーも企画したい。いつか九州で、子どもたちの国際大会が開ければいいですね」と、大きな目標を語っている。(永松幸治)
西日本新聞社