ウニ漁が盛んな岩手・宮古で「口開け」 漁獲量は昨季の半分超
ウニ漁が盛んな岩手県宮古市田老で19日、今季の漁が解禁(口開け)された。7漁港から昨季よりやや少ない計309隻が出漁し、漁獲量は昨季の半分超にとどまった。田老町漁協によると、波が荒かったことや、2023年が高水温で餌となる昆布の生育がよくなかった影響が考えられるという。 【図解】恵方巻きの材料、どれが値上げ? 田老地区南部にある樫内(かしない)漁港では午前4時半ごろ小舟約40隻が出漁。箱眼鏡と呼ばれる器具で海中を見ながら、長竿(ながざお)と網でウニを取った。鳥居大樹さん(45)は「(漁の間に)幾つか身の入り具合を確認したが、どちらかといえば少なめだった」と語った。 この日の漁獲量は殻付きが571キロ、むき身が519キロで、それぞれ昨季の52%、56%だった。一方、事前入札価格は3割増しの1万4200~1万4400円で、岩手、青森両県の加工業者が落札したという。 田老地区の口開けは例年6月上旬だが、今季は海が荒れる日が多く、昨季より18日遅れとなった。同漁協は8月12日までに計15回の出漁を計画している。【奥田伸一】