JR九州、「TSMC進出」熊本県菊陽町の新駅開業を2029年春以降に延期…町の再開発計画に同調
JR九州は3日、熊本県菊陽町の豊肥線・三里木―原水駅間に設置を予定している新駅について、開業時期を当初、計画していた2027年春から29年春以降に延期すると発表した。町が目指す一帯の再開発と歩調を合わせる。 【動画】台湾・TSMCが進出、巨大半導体工場と町の変化
同町には半導体の受託製造で世界最大手の台湾積体電路製造(TSMC)が工場を建設しており、年内にも量産が本格化する見通しだ。周辺には半導体の関連企業も集積し始めており、鉄道利用の増加が見込まれることからJR九州は昨年12月、新駅の設置計画を公表していた。
予定地の一帯は多くが農地で、町は当初、新駅の開業後に市街化を本格化する方針だった。しかし、その後、駅の開業とまちづくりを一体的に進める方針に転換し、JR九州に開業を遅らせるよう求めたという。
町は今後、約70ヘクタールで土地の区画整理を進め、28年度以降に民間企業による再開発を本格化させたい考えだ。11月28日には、まちづくりの事前調査や計画の策定の委託先として、三菱商事と三井不動産をそれぞれ代表とする2グループを選んだ。