富山・上市高、害虫駆除にカビ研究 農薬の代わり、ヒントはイモムシ
上市高校(富山県上市町斉神新)は、カビを害虫対策の農薬代わりに役立てる研究を始めた。偶然、同校の農場で白色のカビが生えて死んでいるイモムシを見つけたことがヒントになった。イモムシに作用したカビの特定などを進める。 低農薬で作物を栽培している同校では、生徒が手作業で害虫を取り除いている。ただ、今シーズンは過去にないほど大量に発生し、カブやハクサイが全滅するほどだった。そんな中、今夏、畑で作業中に白色のカビが生えて死んだイモムシを複数発見。その後も異なる種類のイモムシが見つかり、研究することにした。 グリーン同好会の生徒8人が石黒友一教諭に教わりながらカビの「分離培養」と呼ばれる作業を行った。今後は、2年生が微生物の授業で選別や培養に取り組み、効果や安全性の確認も行う。 杉山武蔵さん(2年)は「害虫駆除はとにかく大変。研究を成功させたい」と話した。