体重120キロ、夜中まで暴飲暴食…グレート義太夫(65)が明かす、人工透析までの経緯と“死にかけた”心筋梗塞「足が取れてもいいから食いてえと…」
体が続く限り客前でネタをやっていこうと
ーー芸人としての今後の目標は。 義太夫 いま、僕のホームグラウンドは浅草の寄席なんですよ。2015年から、東洋館で定期的に出るようになって。東洋館は、昔は浅草フランス座って名前で、若き日の殿が舞台に立っていらっしゃった演芸場じゃないですか。 で、そこに出ますって殿に報告したらメチャクチャ褒めてくれたんですよ。「軍団のなかで、客前でネタやってるのはお前だけだから、その点は偉えよな」って。弟子になって初めて褒められたんですよね。だから、体が続く限り客前でネタをやっていこうというのは、自分のなかで決めていて、ずっと東洋館に出られるようにネタもちゃんと考えようって。 でも、殿もそう褒めてくれておきながら「珍しいよな。50過ぎてテレビから寄席に行くのはお前だけだよ。普通は寄席からテレビに行くのに、逆行ってどうするんだよ」って言うんですけど(笑)。 ーーたけしさんは、東洋館の舞台をご覧に? 義太夫 来てほしいですね。昔はフラッと来てたなんて話を聞きましたけど。でも、ビトタケシとか来られたら参っちゃいますけど(笑)。 ◆ ーー8月23日に心筋梗塞で倒れたとXで書かれていましたが、その時の経緯は? 義太夫 その日は透析日で、いつものようにクリニックへ行き、ベッドに横になって血圧を測ったら、上が70だったんです。先生が聴診器で心音を聞くと、「できれば透析を受けないで病院に行ってください」と。それで救急車で東京医大に運ばれました。そのまま緊急手術です。 ーーどんな手術を? 義太夫 心筋梗塞が2箇所見つかり、最初は腕の血管を使ってバイパスを作ろうとしたみたいですが、血栓が多くて結局太ももの血管を使ったそうです。手術時間は10時間を超えていました。 ーー目が覚めた時の心境は? 義太夫 目と耳は復活したのですが、他が全く動きませんでした。こちらの意思が何も伝えられないのが、とても怖かったです。喋るスピードがいつもの1/3くらいで、漫談ができるのか、不安になりましたね。 ーー先生からの詳しい診断や今後の治療などは? 義太夫 あと少し遅れていたら、命が危なかったみたいで。手術はうまく行ったので、CCUでしばらく様子を見ましょうとのことでした。 ーー透析はどうしていますか? 義太夫 2回ほどCCUで出張透析を受けました。ベッドから出る事がNG でしたから。 ーー義太夫軍団の方々からはどんな言葉を掛けられましたか? 義太夫 実は死にかけたのは2回目だったので、ダンカンさんには「しぶといね!」と笑われました。 ーー退院後、ます最初になにがしたかったですか? 義太夫 入院中は水分制限があったので、思いっきり水を飲みたかったですね。先日無事退院しまして、やっと家に帰ってきました。 ーー体力的にハードな状態ですが、芸人の性として心筋梗塞に絡んだギャグを考えてしまうものですか? 義太夫 胸にすごいキズができたので、「ヤクザコントならすぐできます」と言ったら先生に呆れられました。 写真=石川啓次/文藝春秋
平田 裕介