【動画】浜村淳「最初は1~2年の約束だった」。放送40年半「ありがとう浜村淳です」50年目指す
「我々の放送はその時そのときの出来事、政治・経済・スポーツ・文化などの話題を取り上げ『上から目線』じゃなくて『こういうことがあったけど、どう思いますか?』と投げかける形でやってます」。MBS毎日放送ラジオのスタジオでこう語るのは、映画評論家でタレントの浜村淳(79)。同局の人気番組「ありがとう浜村淳です」のパーソナリティを務めて40年半、常に先述のスタイルで臨んでいるという。
「1~2年の約束」で1974年4月8日に放送スタート
「私が担当するまで、この枠の番組は長く続かなかったんです、朝が早いですしね。芸能界の朝は遅く朝早いのは続かない。夜はなんぼでも遅くまで起きてますけどね」 1974年「朝の番組をやってくれませんか」という話しが来た。「実は最初は断ったんです。ただ、局の方に説得されたんです『枕元にマイクを置いてでもやってもらいたい』と」。だが、本当に枕元にマイクを置くわけにはいかない。「1~2年の約束」ということで番組パーソナリティを引き受けた。同年4月8日「ありがとう浜村淳です」の長い歴史の始まった。 毎朝5時に起きて30分後に自宅を出発。6時前後に同局へ入り約2時間かけて資料を整理。いわゆる「ネタ」を作っても使えるのは「残念ながら3分の1ですね」と苦笑する。 同番組の人気コーナーで、実際に起こった事件の裏側を再現ドラマで描く「ファミリー劇場」。新聞や雑誌の文字を見るのとは違い、おもしろさを出すためにサービスのあまりにアドリブや遊びを入れながら進められる。「関西の人々はラジオにしてもテレビにしても芝居にしても、笑いの要素がないとあっち向きます。大阪人が2人しゃべると漫才になるというのも意識やなくて『風土』と『気質』。それが円滑に円満にいくんですわ」
アラン・ドロン、ソフィア・ローレン、石原裕次郎ら豪華ゲストとの思い出
この40年、スタジオで様々なゲストを迎えてきた。「印象的なゲストは?」との問いに最初に出てきた名前は、フランスの映画俳優アラン・ドロンだ。「『君と僕は同じ歳だね』というやりとりもあり、『あなたはメガネがお似合いだ。メガネフレームを作る会社をやっているので、浜村さんにもプレゼントしたいから住所を教えて』と言うて頂きました。そういや、まだ送られてきてないなぁ」と笑顔で振り返る。 また、イタリアの大女優ソフィア・ローレンの名前も。「話している時に『96センチの胸やそうですね』と言うたら、いきなり『立ちなさい』と言われ、みんな直立不動に。怒られるのかと思ったら『立った方がよく見えるわよ』とジョークを飛ばしてくれました。この時『さすが世界の大女優』と思いましたね」 そして、日本の大俳優、石原裕次郎さんがゲストに来た時のこともよみがえる。「いつものように喋っていたら、背後から両手で肩を持って『しばらくでした』と突然登場した。当時のスタジオの入り口は、席の背面にあり、飛び上がるほど驚いた。今年になって、裕次郎さんの妻、石原まき子と対談。その時の思い出をたくさん語り合ったという。