2024年を賑わせたニュースと映画たち
本作の完成披露上映会は、2024年の元旦に起こった地震から約2週間後に東京で開催されました。現地は地震の影響を受けて、まだまだ混乱している状況。そんな中で舞台挨拶の司会を務めることになった私は、どんな心持ちで臨むべきか考えたことを、つい昨日の出来事のように思い出されます。 本作は、石川県加賀市を舞台に、地元の温泉街を再生するために、若女将たちがタップダンスチームを結成。 前代未聞の町おこしに奮闘する物語。加賀温泉郷の女将さんたちによる実在のプロモーションチームから着想を得て制作されました。劇中では、次のようなセリフがあります。 「加賀温泉には過去3度の危機があった。(2007年に起きた)能登半島地震、東日本大震災、そしてコロナ禍」 度重なる危機を乗り越えようとするパワフルな姿に、観ているこちらまで元気が湧いてくる一作。それと同時に、能登半島地方の1日も早い復興を願ってやみません。
『アプレンティス:ドナルド・トランプの創り方』アメリカ大統領選挙でドナルド・トランプ氏が当選!
4年に一度のアメリカ大統領選挙が行われた2024年。ドナルド・トランプ元大統領が第47代アメリカ大統領に返り咲くという結果になりました。 大統領就任式は、2025年1月20日に行われる予定。トランプ氏がどのように手腕を振るっていくのか、その動向に注目が集まっています。 ところで選挙戦の最中、一本の映画が話題になっていたことをご存知でしょうか。タイトルは、『The Apprentice』。若き日のドナルド・トランプ氏の姿を描いた衝撃作です。
本作は、2024年「第77回カンヌ国際映画祭」で公式上映。アメリカでは、大統領選挙直前の10月11日に全米公開されました。 本作の存在を知ったトランプ陣営は、制作チームに上映停止命令の手紙を送り、トランプ氏本人もSNS上で、脚本家に向けて怒りの投稿を発信していたことが、日本のメディアでも取り上げられました。 それもそのはず。本作に登場するのは、規格外の行動や発言を繰り返す“怪物”でなく、気弱で繊細な青年実業家だった頃の20代のトランプ氏。彼にとって、暴かれたくなかった過去が明らかとなっている作品だということを窺い知ることができます。 日本での公開は、大統領就任式直前の2025年1月17日から。何かと話題を振りまくトランプ氏ですが、年明け早々、外せない一本です。 2024年も残すところあと数時間。今年もニッポン放送 NEWS ONLINE「Tokyo cinema cloud X by 八雲ふみね」をご愛読いただき、誠にありがとうございました。 この映画コラムがきっかけに、“とっておきの一本”に出会えた人が一人でも多くいたならば嬉しい限りです。 2025年もどうぞよろしくお願いいたします。良いお年を!