1960年代風の「レトロなスポーツカー」発売へ 500馬力V6に “リトラ” 採用! ベルトーネ新型「ランナバウト」公開
ガンディーニのデザインが現代に蘇る 2026年生産開始
イタリアのベルトーネは、1969年にマルチェロ・ガンディーニ氏がデザインしたコンセプトカー「ランナバウト(Runabout)」へのオマージュとなる現代的なスーパーカーを発表した。 【写真】えっ、半世紀前のコンセプトカーが現代に復活?【新型ベルトーネ・ランナバウトを写真で見る】 (8枚) 単なるコンセプトではなく、実際に発売される予定で、2026年半ばに生産開始し、価格は税抜きで35万ユーロ(約5800万円)からになるという。ベルトーネの歴史と伝統に敬意を表した市販モデルの第一弾とされる。 新型のランナバウトは、55年前に発表されたオリジナルのウェッジシェイプのプロポーションを忠実に再現しながら、細部に手が加えられ、現代性と公道での使い勝手を高めている。 例えば、乗員の頭部の横に取り付けられていた奇抜なヘッドライトは、ノーズと一体化したリトラクタブルに変更されている。 また、ミラーとサイドドアが付いたことで、乗車時に高いシルをまたぐ必要がなくなった。 フロントには大きなグリルが開いており、サイドにも吸気口が見える。技術的な詳細は未確認だが、これはおそらく、ミドマウントされた最高出力500psのV6エンジンの吸気および冷却用だろう。オリジナルではアウトビアンキ製1.1L 4気筒エンジン(最高出力55ps)を搭載していたが、桁違いにパワフルになった。 1969年のランナバウト・コンセプトはバルケッタとしてのみ発表されたが、新型はバルケッタ仕様とタルガトップ仕様が販売される。 ランナバウトを筆頭に、ベルトーネのこれまでのデザイン資産を活用したロードカー(公道走行可能なクルマ)が複数車種発売される予定だ。クラシカルなデザインと現代的な技術や性能を融合させているという。 オリジナルのランナバウト・コンセプトは、1972年から1989年まで販売されたフィアットX1/9に強い影響を与えた。ベルトーネ自身も1981年から1989年まで販売していた。
チャーリー・マーティン(執筆) 林汰久也(翻訳)