鎌中2年が非常食作り 伊勢湾に近く津波を想定 三重・松阪
住民らと一緒に体験学習
三重県松阪市鎌田町の市立鎌田中学校(村田佳之校長、381人)で13日午前11時40分から、非常食作りの体験学習があった。ライフラインの途絶えた災害時を想定し、2年生の生徒120人が炭火を使って米を食べられる状態に調理した。 同校が実践する総合的な学習の時間による探究活動「かまなび」の一環で行った。伊勢湾に面する沿岸部を校区に含む同校では、津波による被害も想定される。災害時の対応を実践的に体験することで「地域の防災リーダー」になってもらう狙いがある。 非常食作りでは耐熱ビニール袋を使った米炊き作業に挑戦。米と水を入れた袋を鍋に入れて湯煎した。米に火が通るまでの約30分間、生徒たちは交代しながら、うちわで炭火を絶やさぬようにあおいでいた。 体験学習には地域の住民たちも協力。炊き上がった米と共に提供されたカレーは、第四地区住民協議会(牧野忠男会長、約5千世帯)有志が調理した。食材となった米は牧野会長(73)=郷津町=から、カレーの材料も市内の事業所から提供された。 うちわを手に仲間と共に火をおこしていた北野優稀君(13)は「普段、生活している中で炊飯器はすごく便利だなと。きょうはみんなで協力していて素晴らしいクラスだと思いました」と汗を拭っていた。