パソコンから謎の警告音「あなたのコンピューターはしまい込まれた」急増する“サポート詐欺”の実態と対処法を取材
被害に遭わないための対処法
パソコンに関するトラブルや相談を請け負うパソコン修理屋金沢東山店の中堀圭司店長を訪ねた。「ウイルスに感染してますよという画面が出てしまうので、それも心配でしょうけれども、実際はその画面が出たとしてもウイルスに感染している可能性は低い」と中堀店長は話す。警告画面はウイルスによるものではなく、普通のホームページと同じ仕組みで表示されているそうだ。ただ、少し厄介な部分があるようで…「警告サイトはどこかクリックすると全画面になる。音声メッセージも出ましたね。ここで×(キャンセル)を押しても…また出てきて、矢印もウインドウの外では表示されないようにプログラムされている」。 何も知らないとドキッとしてしまうこれらの手口。どう対処したら良いのだろうか。「何らかの形でホームページを閉じる。もしくはパソコンをシャットダウンあるいは再起動してしまえば、そのページは出てこない」と中堀店長は話す。最初に警告画面が出てきた時は、まだ右上に×印がある場合が多く、ここを押せば画面を閉じることができるそうだ。もし全画面になってしまった場合は、コントロールキー(ctrl)とオルトキー(alt)、更にデリートキー(delete)を同時に押せば画面が切り替わり、右下に出る電源マークでシャットダウンまたは再起動を押す、もしくは強制シャットダウンを実行すれば問題ないそうだ。 石川県警の発表によると、こういったサポート詐欺の相談件数は2020年では100件未満だったが、2023年は約3倍にあたる289件、2024年は4月末時点で84件の相談が寄せられている。身近に潜むサポート詐欺。県警はもし被害に遭った場合はすぐに相談してほしいと呼びかける。
急増するサポート詐欺
田中社長によると、電話を実際にかけるとパソコン画面上に偽のオペレーターの顔写真が現れて自己紹介するそうだ。それから色々な説明があり、慌てているとつい信じ込んでしまう。しかし、こうした人物は実際にはいない。パソコン修理の中堀店長はここ数年で相談件数が増え、中には何度もギフトカードを購入してしまった人もいたということだ。 石川県警によると、2024年の実際の被害件数は4月末時点で3件、被害総額は約232万円。また、このサポート詐欺はパソコンに限らない。タブレットやスマートフォンでもホームページなどを閲覧する際、同じように警告音や警告画面などが出てくるそうで、そうした場合にも電源ボタンを押して電源を落としてしまえば、問題ないということだ。 (石川テレビ)
石川テレビ