監督・部長紹介 狭間善徳監督/浦井佑介部長 /兵庫
<第91回選抜高校野球> センバツでベンチ入りが有力視される選手計18人を紹介してきた当コーナー。最終回の今回は「特別編」として、チームを率いる狭間善徳監督(54)と浦井佑介部長(37)を紹介する。 ◇私生活面も厳しく指導 狭間善徳監督(54) ミーティングは「男と男のやりとり」だと考えており、私生活面も含めて厳しく指導する。部員たちに最も伝えたいことが二つある。「上級生ほど手本を見せなさい」と「人の痛みが分かる人間になりなさい」だ。 ベンチ入りできなかった部員を常に気に掛ける。昨夏の西兵庫大会で優勝した際のインタビューでは、最初にアルプスで声をからした部員をほめた。練習中は隅々まで目を配り、拡声機で注意する。 高校時代、当時の野球部監督で、現在の明石商の浦井部長の父から指導者になることを勧められたのが転機となった。高知の明徳義塾中・高で馬淵史郎監督の薫陶を受けた後、故郷に帰ってきた。胸に刻んでいる言葉は「耐えて勝つ」だ。 ◆1964年生まれ。明石南高、日体大卒。明徳義塾中を率いて全国優勝4回。2006年に明石商コーチ、翌年に監督。保健体育科教諭。 ……………………………………………………………………………………………………… ◇朝からノック1日2000本 浦井佑介部長(37) 大学まで主に内野手として野球を続けたが、教師として本格的に野球部と関わるのは明石商が初めてだ。日々の練習では主にノックを担当し、連係ミスがあればプレーを止めて細かく指摘する。 選手の朝の自主練習にも毎日付き合い、内外野にノックを打ち分ける。部員がきちんと足を動かして捕球できるように狙って打つ。全体練習も含めると多い時で1日2000本。既に手のひらはまめが固まっており、皮がむけることはない。 練習後は部員から「明日もお願いします」と言われる。翌朝のノックのことだ。「ええよ」と言って部員を見送る。若い頃に比べると体は多少重くなったが、「頼ってくれるのはうれしいし、かわいいやつらですよ」。 ◆1981年生まれ。明石高、天理大卒。志知高などを経て2010年に明石商に赴任し、野球部副部長に就任。12年から部長。保健体育科教諭。 〔神戸版〕