【毎日書評】一人何役もこなすリーダーへ送る、現場が動くマネジメント6つのチェックポイント
著者によれば、『業績を最大化させる 現場が動くマネジメント』(中尾隆一郎 著、フォレスト出版)は「現場で働くのが楽しくなるための技術をまとめた本」だそう。 働くのが楽しい人と組織が多くなると業績が向上します。そして、その楽しく業績を挙げている人と組織をもとに、事業の方向を変化させ続ける。すると、さらに業績が向上します。そうすると現場のメンバーは自分たちの声が事業をよい方向に変えていると感じ、さらにやりがいを感じ、働くのが楽しくなる。 こんな好循環が起き続けるのです。(「はじめに」より) つまり重要なのは、現場のメンバーがやりがいを感じ、活躍できるマネジメントを行うこと。また、そのために必要なのは、リーダーが現場に目を向け、「現場のメンバーがなにをしたくて、なにが得意なのか」を知ること。 そしてポイントは、それらと「会社やリーダーが、現場のメンバーにやってほしいこと」との接点を見つけること。それらが実現できれば、現場が自律的に動き始めるというわけです。 ただしリモートワークはオンラインコミュニケーションが普及してきた現在では、それを対面ではなくオンラインで実現させなければなりません。そのため、職場で対面して相手のことを把握するよりも、難易度は上がることになるでしょう。 つまり、これからのリーダーに求められるのは、リモートワークとリアルワークの併用時代に現場のメンバーを見るスキル。それこそが、本書のテーマである「現場が動くマネジメント」だということです。 具体的には、「Why なぜ、現場を見る必要があるのか?」「What 現場でなにを見るのか」「How どうやって現場を見るのか」「Who 誰が現場を見るのか」「Where どこで現場を見るのか?」「When いつ現場を見るのか」と言う順序で解説が続いていきます。 きょうはその全体像をつかむために、各章の冒頭に設けられた「まとめ」部分に焦点を当ててみたいと思います。