5年ぶり、4人が新加入 三重・松阪もめんゆうづる会
10期生、けさ育成講座を受講
三重県松阪市の特産品「松阪もめん」の手織り伝承グループ「ゆうづる会」(荘司貴子会長)は12日午前10時半から、日野町の市民活動センターで育成講座の開講式を開き、5年ぶりの会員募集で受講生となった4人が一歩を踏み出した。会員17人とともにNPO法人松阪歴史文化舎の門暉代司理事長(72)=駅部田町=の話に耳を傾け、松阪木綿や松阪商人について学んだ。 ゆうづる会は江戸時代に一世を風靡(ふうび)した縞(しま)模様の松阪木綿の研究と技術の伝承を目的に1982(昭和57)年に発足。会員の募集は、活動に支障が生じる20人を下回った場合に行っている。昨年ベテランメンバーが勇退したことを受け、今年1月まで希望者を募った。 結果、10人を超える応募者の中から市内の小学校や公民館での講習会や伝承活動、毎月の例会に参加できるかなどの条件で選出した4人が10期生として1年間、育成講座を受けることになった。 10期生として佐藤文代さん(66)=上川町、東村佳子さん(60)=中町、松田りつこさん(43)=飯高町森、匿名女性(59)=朝日町=の4人。4人は、これから1年間、会員として活動するために実習や講義を受講する。 この日は、荘司会長と竹上真人市長のあいさつに続いて、門理事長が「松阪木綿と松阪商人」をテーマに講演を行った。 4人は最前列に座り、松阪地区に広がる松阪木綿のゆかりの地や織物技術のルーツ、江戸時代の長者番付から見ても際立っていた松阪商人の存在などについて、熱心に聞き入っていた。