アルトコイン暴落のなか、ビットコインドミナンスは3年ぶりの高水準に近づく
米ドルの急騰
暗号資産にとって全体的に暗い1週間は、中東における軍事攻撃拡大への懸念が高まるなかで起こった。この影響で原油価格が1バレルあたり74ドル近辺と1カ月以上ぶりの高値となった一方、米ドルが主要通貨に対して8月中旬以来の高水準を記録した。 3日に発表されたISM非製造業景況指数が予想を上回ったことも、ドル高を後押しし、これは通常、暗号資産のようなリスク資産の価格の重しとなる。 「米国のサービス業のデータは堅調で、米ドル指数(DXY)は102に近づき、11月の会合で25ベーシスポイントの利下げが実施される可能性は70%となった」とヴァン氏。 10月初めにおけるドル高と暗号資産市場のリスク回避の動きを助長させた可能性があるのは、「担保付翌日物調達金利(Secured Overnight Financing Rate:SOFR)」の急騰だと、ステノ・リサーチ(Steno Research)のサミュエル・シフマン(Samuel Shiffman)氏はレポートで指摘。SOFRは、流動性ストレスのシグナルとなりうる銀行間の主要借入金利だ。 This spike seen the first days of the week in SOFR rates is a sign that we are close to PAIN THRESHOLDS in USD liquidity Why is this happening now? And what is next for the Fed? Full story -> https://t.co/3N1PyOIHYl pic.twitter.com/YFIvyL5eei — Andreas Steno Larsen (@AndreasSteno) October 3, 2024 この状況は、規模は小さいながらも2019年9月のレポ危機を彷彿とさせると同レポートは付け加え、その際、FRB(米連邦準備制度理事会)は主要レンディング市場の機能不全を解消するために介入を余儀なくされた。 「流動性のペイン(痛み)が深刻になる水準に近づいている」とシフマン氏は述べた上で、FRBは金融システムに流動性を追加することで「この問題に対処したいと考える可能性がある」と付け加えた。 市場にとってもう1つの重要な触媒は、4日に発表される米雇用統計だ。「予想される利下げと労働市場の強さの組み合わせが、リスク資産を押し上げる可能性がある」と暗号資産ヘッジファンドのQCPキャピタル(QCP Capital)は述べた。 |翻訳・編集:廣瀬優香|画像:2024年10月3日のビットコイン価格(CoinDesk)|原文:Bitcoin Dominance Nears 3-Year High Amid Altcoin Weakness; Aptos Outperforms as SUI Drops
CoinDesk Japan 編集部