NMC電池で航続距離600km! 全長4.3mのモダンな新SUV登場 韓国キア「EV3」発表
2種類のNMCバッテリーを用意
パワートレインとしては当初、最高出力204psの電気モーターを1基搭載し、バッテリーは2種類のニッケル・マンガン・コバルト(NMC)から選択できる。スタンダードレンジ・モデルには58.3kWhのバッテリーが搭載され、航続距離は約410kmとなる。ロングレンジ・モデルには81.4kWhのバッテリーが搭載され、航続距離は最長600kmとなる。 この航続距離は、主要ライバル車を大幅に上回るものだ。例えば、フォルクスワーゲンID.3の公称航続距離は最長545kmである。 400Vの電気アーキテクチャを採用し、充電速度はスタンダードレンジ・モデルで102kWで、ロングレンジ・モデルで最大128kWとなる。双方向充電が可能で、リアには車載用コンセントが装備される。 EV3はまず韓国で発売され、今年後半には欧州本土にも導入される予定だ。今後、パフォーマンス重視の「GT」モデルをはじめ、複数のバリエーション展開が計画されている。 キアはすでにニロEVなど複数の完全電動モデルを展開しているが、これらはプラットフォームを内燃エンジン車と共通化し、ガソリンモデルやハイブリッドモデルと併売されている。今回のEV3は、当初からEVとして開発されたEV専用モデルである。 キアの欧州マーケティング・ディレクター、デビッド・ヒルバート氏はEV3について、売れ筋のニロを「補完」するものであり、キア車を購入したことがなく、EV専用車を探している購買層をターゲットとしていると語った。 「ニロは3種類のパワートレイン(ガソリン、ハイブリッド、EV)を提供することで、人々が一歩ずつ移行するのを助けることができます。EV3は、次のステップとしてEV専用車を求める人々のためのものです。すべての顧客タイプに合うとは限りません」
ジェームス・アトウッド(執筆) 林汰久也(翻訳)