「普通の生活に戻れたら」枕に顔をうずめた…露侵略あす1000日、ウクライナ戦禍の子たち14人の体験記
父親は短い休暇の度に一緒に戦った兵士たちのことを話してくれた。「パパを誇りに思うと同時に、いつかパパが帰ってこなくなるかもしれないという恐怖の重荷を心に感じている」とつづった。
ヴェダナさんは侵略が始まった時、「爆発音やサイレンが聞こえた。怖くて何が起こっているのか理解できなかった」という。学校はオンライン授業になり、友達と会えなくなった。友達と笑うことやハグの温かさがこみ上げ、「普通の生活に戻れたら」と想像して泣いたという。
「1000日間の戦争は、私にとって本当の試練だった。強くなることを学び、幸せな瞬間に感謝することを学んだ」とし、「早くすべてが変わり、再び不安なく暮らせるようになることを願っている」と記した。
平和への希望
他にも「僕たちの土地を守るために戦いに行った 従兄弟いとこ 。多くの防衛隊員が死んでいると聞くと、とても怖くなって眠れなくなる」(西部イワーノ・フランキーウシク州のヴォロディーミル君・10歳)、「異国の街では、霧の中にいるような気がする。戦争が終わったら、故郷に帰りたい」(北東部スムイ州のアルテム君・11歳)などと、悲痛な心情がつづられている。
アンドリーさんは「一つひとつの物語が私の心に傷痕を残した。しかし、手記は希望に満ちており、平和な世界に生きたいという、子どもたちの夢を世界に思い起こさせる機会となった」と語る。
ブックレットは31ページ、税込み550円。問い合わせは同協会(072・926・5134)。