笹生優花「一気に飛距離伸びた」 ボクシングに野球…父考案の“ゴルフ以外”のトレーニングとは
日本人として男女を通じて初めて、海外メジャー2勝目を挙げた笹生優花選手。 笹生選手は「家族の支えがなければここまで来られなかった」と家族の献身的なサポートに感謝。快挙の裏に、父と二人三脚で歩んだ日々と、特徴的なトレーニングがありました。 【一覧】パリ五輪出場枠をかけた世界ランキング…笹生優花は6位に躍進
■「世界一は普通の人と同じことをやっていてはなれない」
日本人の父とフィリピン人の母を持つ笹生選手は、父の影響で8歳からゴルフを始めると、父・正和さん考案のオリジナルトレーニングで世界の頂点を目指してきました。 「世界一になりたいというのは普通の人と同じことをやっていてはなれないから」と語る正和さんは「自分が小さいときにやってきたことを、ちょっとゴルフのためになるようにアレンジしてやっていった」と様々なトレーニングメニューを考案。 片足に2キロずつ、合計4キロの重りを足につけての走り込みや、ボクシンググローブを装着してサンドバックへ打ち込みをするなど、ゴルフとは違ったトレーニングでフットワークとパワーを強化。 さらに1.2キロのバットを使い、左右両方で素振りを行って背筋力を鍛えるなど、様々な競技を通じてパワーアップを図りました。 毎朝5時に起き、トレーニングメニューをこなしてからゴルフ場に向かう笹生選手。過酷なメニューに「トレーニングはやっぱり厳しかったので、1人の時はずるしてました」と笑いながら正直に語りましたが、「自分でも気づかなかったくらい一気に飛距離が伸びたので友達とかと一緒に回ってても自分の方が飛ぶようになってる」とそこには確かな成長があったことを実感。 その言葉通り、笹生選手のドライバー平均飛距離はおよそ266ヤードと、日本ツアーを戦う選手の平均(238ヤード)より28ヤードも長く、アメリカでもトップクラスの数字をたたき出しています。 世界と戦える飛距離を手にした笹生選手は全米女子オープン優勝により、世界ランキング30位から6位へとジャンプアップ。パリ五輪の切符を一気に射程圏内としました。 ▽パリ五輪出場条件 ①世界ランキング15位以内(同国・地域で最大4名) ②世界ランキング16位以下で出場枠60人を満たすまで(①と合わせ同国・地域で最大2名)