中学校を破壊…プールの更衣室、マンホールからケーブル強奪 無職の28歳ら逮捕 停電になり生徒ら給食中止、さらに短縮授業、復旧費用は500万円超に
埼玉県さいたま市岩槻区の市立川通中学校で今年6月、電気用ケーブルが切断され盗まれた事件で、県警捜査3課と岩槻、鴻巣、羽生署の合同捜査班は11日、窃盗の疑いで、神奈川県厚木市吾妻町、無職の男(39)=窃盗罪で起訴=らカンボジア国籍の男3人を再逮捕した。 強奪されたケーブルの写真 黒く太い電線が大量に重なり合っている 切断面から銅だと分かる【写真2枚】
ほかに逮捕されたのは、群馬県太田市宝町、無職の男(29)=窃盗罪などで起訴=と住所不定、無職の男(28)=窃盗罪などで起訴=の2人。 逮捕容疑は共謀し、6月24日午後7時ごろから翌25日午前3時35分ごろの間、川通中学校敷地内で、電線ケーブル4本(時価合計29万8250円)を窃取した疑い。県警は共犯事件のため、認否を明らかにしていない。 同課によると、3人は知人関係。現場周辺の防犯カメラの捜査などから犯行に使用していた車両を割り出し、3人の関与を特定した。29歳男と28歳男は茨城県内の工場敷地内に侵入して銅線のケーブルを切断して窃取したとして、10月16日に逮捕され、39歳男は別の窃盗事件に関与したとして、神奈川県警に逮捕されていた。 3人はフェンスを乗り越えて学校敷地内に侵入。分電盤を囲うフェンスを破壊して電線を切断した上で、複数のマンホールの中とプールの更衣室の外壁に設置されていた電線ケーブルを工具で切断し、神奈川県内の金属買い取り業者に売却したという。同課などは県内外で余罪があるとみて、捜査を継続している。
同校では25日、ケーブル切断の影響による停電で給食を中止し、短縮授業に変更した。復旧費用は約500万円に上る見込みという。