金利上昇で注目の定期預金と個人向け国債、より賢く活用するには?
定期預金と個人向け国債のお得な活用法は?
上記のような特徴を踏まえて、定期預金と個人向け国債の活用法を見ていきましょう。 【定期預金の活用法】 ●長い期間ではなく、短い期間で運用し、解約しやすさを重視したい場合 定期預金の中には、「6か月」「1年」といった短い期間で満期を迎えるものもあります。個人向け国債の満期は3年・5年・10年ですし、発行から1年が経過しないと中途換金できません。ですから、運用期間を短くしたい場合や、いつでも引き出せるようにしておきたい場合は、定期預金を活用すると良いでしょう。 ●積み立てで自動的・定期的にお金をためたい場合 個人向け国債には、積立定期預金のように毎月一定額を決まった日に積み立てる仕組みがなく、毎回自分で購入手続きを行う必要があります。積立定期預金であれば、指定した金額を毎月自動でためていくことが可能です。 ●複利効果でお金を増やしたい場合 定期預金は、満期の際の設定で「元利継続」を選択することで、満期時に利息も運用にまわす複利効果を享受することができます。複利効果を活用して少しでもお金を増やしたい場合に有効です。 【個人向け国債の活用法】 ●少しでも高い金利で運用したい場合 個人向け国債は、定期預金よりも金利が高く設定されていることが多いため、少しでも高い金利で運用したい場合に有効です。 ●運用資金が1000万円を超える場合 定期預金では元本が1000万円を超える部分は預金保険制度の対象外ですが、個人向け国債ならば全額元本保証されているので、運用資金が1000万円を超える場合は個人向け国債を利用するのがよいでしょう。 ●今後の金利の上昇に備えたい場合(変動10年を活用) 金利上昇局面にある今、変動10年は半年ごとに金利が見直されるため、今後の金利上昇に合わせてお金を増やしていくことができます。逆に金利が下がった場合には金利も下がってしまいますが、最低0.05%は保証されています。 ●キャッシュフロー資産として活用したい場合 個人向け国債の利子は現金で口座に入金されるので、キャッシュフロー資産として活用したい場合に有効です。 定期預金と個人向け国債、それぞれ特徴が異なることがお分かりいただけたと思います。お金をためる目的などを考慮し、自分に合った方を選んで、賢く活用していきましょう。(ファイナンシャルプランナー 高山一恵)