海外メディアもゴロフキンを苦しめた村田諒太の奮闘を評価…「どう猛なボディ―攻撃でぐらつかせる」「年間最高試合候補だ」
今後のゴロフキンの展望についても触れ、「ボクシング界の注目は、ゴロフキンとメキシコのスーパースター、サウル“カネロ”アルバレス(メキシコ)との3度目の試合に向かうだろう。だが、カネロは5月7日にラスベガスで無敗のWBA世界ライトヘビー級王者のドミトリー・ビボルに勝たねばならない」と紹介。 「カネロ―ゴロフキン3が実現するのであれば、それは168ポンド級(スーパーミドル級)での戦いになるだろう。リング誌のパウンド・フォー・パウンドで1位のカネロは、現在、その階級ですべての王座を保持している」と続けた。両者の対戦はカネロの勝利を条件に9月17日に予定されている。 米ヤフースポーツは「40歳のゴロフキンは村田戦に9ラウンド勝利したが、あらゆる点で老いたように見える」との厳しい論調で伝えた。 「(ゴロフキン勝利の)結果は誰もが想像したものだっただろう。ゴロフキンが、激しいフックで村田を粉砕し、一方的となった9ラウンドに村田のコーナーからタオルを投げ込まれた」と試合内容を説明。 「村田はミドル級のエリートではまったくなく、彼は(ゴロフキンより4歳)若いにもかかわらず40歳のゴロフキンに対してのアドバンテージはほとんど見られなかった。それでも村田はゴロフキンの絶え間ないパワフルな攻撃ですり減らされるまで、彼らしい戦いを披露した」と続けた。 「村田は、序盤戦に、これまでのほとんどの選手がゴロフキンに対して果敢に挑もうとしてこなかった戦略を用いて、リングの中央に立ちパンチを応酬した。彼は素早くパンチを放ち、ゴロフキンの顔を何度かしかめさせる激しいボディーショットを放った」と村田の健闘ぶりを称えた。 その上で「試合の序盤のゴロフキンは、ただの40歳の男のようだった。だが、ゴロフキンは彼らしい圧倒的なパンチのパワーを生かし、屈辱的で破滅的な敗戦となる危機を回避した」と、村田が“大番狂わせ“を起こす寸前だったことを紹介した。 CBSスポーツは「GGGが日本の王者を逆転で倒しタイトルを統一」との見出しを取り、“逆転”という言葉で村田の序盤戦の奮闘を伝えた。 「すべての選手にとって時間(年齢)は、究極の敵である。日本の埼玉で村田を相手に戦った最初の5ラウンドは、時間(年齢)がついにゴロフキンを襲ったかのように見えた。だが、中盤の修正と彼のトレードマークであるパワーが反撃を生み出して9ラウンドでのTKO勝ちでIBFとWBAのミドル級タイトルを統一した。さらに重要なことは、サウル・“カネロ”・アルバレスとの3度目の対戦を決定させるために1歩近づいた」とし、村田が5ラウンドまでペースを握っていたことを紹介した。 「村田は容赦ないボディー攻撃を使いゴロフキンにいらだたせるためにプレッシャーをかけた。ゴロフキンのフットワークは鋭さがなく、村田のボディーへのクリーンショットのすべてがゴロフキンのガードをますます下げていった」と、2、3ラウンドの村田のボディ攻撃をピックアップ。 その上で、「前日に40歳となったゴロフキンは、6ラウンドに痛烈な右のパンチで村田のマウスピースを飛ばして流れを変えた。パンチのコンビネーションを繰り出して、より安定し、村田は、ディフェンスを強いられるようになり、この瞬間は、ゴロフキンが元気づけられたようだった。村田の攻撃を抑えたゴロフキンはパンチを放ち続け、村田には痛みのみならず、どう猛で果敢に戦った結果として疲労をも与えた」と、逆転につなげたゴロフキンの転機が6ラウンドにあったことを指摘した。