『おむすび』が紅白B’zサプライズを先取りしていた? 冷たくてもおいしいご飯へのこだわり
立川(三宅弘城)がB’zの「ultra soul」を口ずさむシーンも
ドラマのタイトルである『おむすび』につながる描写も垣間見えた。避難所で食べた冷たいおむすびのエピソードが、第49話の防災訓練での温かいおむすびにつながった。そこからさらに、冷たくなってもおいしく食べられるコンセプトに発展した。そこには「誰かのために」という思いが流れている。おむすびが単発のエピソードにとどまらない、物語をむすぶ結節点になっているのは今回も同様だ。 ところで、第69話で立川(三宅弘城)がB’zの「ultra soul」を調理場で口ずさむシーンがあった。原口(萩原利久)によると、立川が尾崎豊ではなくB’zを歌うのは「最高潮に機嫌がいいとき」とのことだが、筆者を含む多くの視聴者の脳裏に、大晦日の『第75回NHK紅白歌合戦』のサプライズ出演が浮かんだことだろう。主題歌の「イルミネーション」に続いて、会場に登場したB’zの2人が演奏したうちの1曲が「ultra soul」だった。 進行を担当した橋本環奈によると、B’zの登場は完全なサプライズで、台本のその部分は白紙だったとのこと。『おむすび』第69話が紅白の前に撮影されていたとすると、立川の鼻歌は年末のサプライズを予告していたことになる。なお、サビの「そして輝くウルトラソウル」の後に続くシャウトが「ハイ!」か「ヘイ!」か、はたまた「アイ!」かでちょっとした論争になっていたが、本作の字幕は「ハイ!」になっていたことを記しておく。
石河コウヘイ