輪島9小学校、3校に再編 検討委、市教委に答申 中心部6校統合、1校に
●町野と門前、小中一貫へ 輪島市の小中学校の望ましい規模や配置を協議してきた検討委員会が26日までに、市内全9小学校を3校に再編する案を市教委に答申した。市中心部の6校は1校に統合し、東部の町野町と西部の門前町の小中学校は「小中一貫校」に移行する。少子化に加え、元日の地震による人口流出で児童生徒の数が減る中、より良い教育環境を整える。移行時期は今後検討する。 再編案は「学校適正規模等検討委員会」がまとめた。市を中央地区(市中心部)、東部地区(町野町)、西部地区(門前町)に分け、地区ごとに再編案を検討し、複数の学年を一つにした複式学級の解消を目指す。 中央地区は輪島中を維持し、小学校は河井・鳳至・鵠巣(こうのす)・大屋・河原田・三井の6校を統合。東部地区は東陽中と町野小で小中一貫教育を検討する。西部地区は門前東、西小を一つにし、門前中で複式学級が見込まれるタイミングで小中一貫教育への移行を考えるとした。 地震や9月の豪雨で各小中学校舎が被害を受けたため、市中心部では6小学校の児童が河井小敷地内に建てられた仮設校舎で学び、門前東、西小の児童は門前中の校舎を借りて学校生活を送る。東陽中、町野小は能登町柳田中と柳田小を間借りしている。 9小学校のうち、中央地区の鵠巣、河原田、三井、東部地区の町野、西部地区の門前東、西の6校で複式学級が編成されており、東部の東陽中でも近い将来、複式学級が見込まれる。児童数が7~8人の鵠巣、河原田、三井は教頭が配置されていない。 市教委によると、11月1日時点の市内の児童数は476人、生徒数は301人で、地震前の計約1100人から減った。市教委は今後、保護者を対象に答申に関する説明会を開き、再編計画を策定する。