内陸の活断層、ずれ確認 志賀原発の北9キロ、能登地震
石川県能登地方で起きたマグニチュード(M)7.6の能登半島地震の際、震源となったとみられる能登半島北方沖の活断層と共に、内陸の活断層も動いた可能性が高いことが、日本地理学会災害対応チームの調査で16日、分かった。震源に近い石川県志賀町で「富来川南岸断層」とみられる地表のずれやたわみが長さ3キロ以上続いているのが見つかった。 現地は北陸電力志賀原発の北約9キロ。北陸電はこの活断層の存在を否定していたが、2021年5月に原子力規制委員会に修正を申告。活動性が否定できないとして長さ9キロの活断層としているが、調査の上で再評価を迫られる可能性もある。 チームの鈴木康弘名古屋大教授(変動地形学)は「今回のずれが何を意味するかを考えないといけない。地下を掘って断層がどんな地震を起こしてきたかを調べる必要がある」と指摘する。 一般的に活断層が動くのは数千年に1回などと考えられている。だが、これとは別に他の活断層による大地震でも連動し、想定より活発に動く危険性が示されたという。