「家庭に中山美穂を持ち込むのはよくない」辻仁成のマイペース生活で、美穂さんが描いた“夫婦の老後”
中山さんの代表作、映画『Love Letter』や『東京日和』を観ていないという辻氏。結婚当初は女優・中山美穂として接することに抵抗があり、数年経ってようやく妻の、長男の母親の演技を観て感動したようだ。 さらには、こんな夫婦のやりとりも“暴露”する辻氏。 《しばらく家を空けて戻ると、この人、犬が待っているみたいに、すごい喜んで迎えてくれるんです。キャインキャインって。ああ、家に帰ってきたんだなあって、僕もうれしい。ふだんは、話しかけても返事もしてくれないから(笑)。》
妻に向かって《超親友だよね。》
彼の“リップサービス”なのだろうか、“飼い犬”に例えられた中山さんからは《そんなことはないです。》とひと言、冷静に否定されてしまった。 「もちろん対談を読み進めると、美穂さんのことを大切に思っている気持ちはわかるんですけども、作家だけに表現の仕方や観点、言葉選びが独特といいますか(笑)。妻に向かって《超親友だよね。》と言い切るのも、女性として見ていなかったのかな。 また、この頃の辻さんはさらさらロングヘアで中性的な外見で、一方でエレガントなファッションの美穂さんと並んでも違和感を覚える夫婦に映りました。性格も好みもバラバラと話していましたが、夫婦としての価値観はすでにズレていたのかも」 そんな“あべこべ夫婦”ぶりが伺える対談ではあるが、中山さんは辻氏との未来を描いていた。当時、パリや東京も含めて“妻が持ち家を持とうとしない”ことを明かされると、中山さんはその理由について、 《老後は沖縄に古い家でも買って、ふたりで過ごせればいいかなと。》 離婚後も長男の母親として、また“親友”として中山さんと接していたであろう辻氏。日記を書けなかった“空白の1日”に、どんな祈りを捧げたのだろうか。