大相撲夏場所番付 熱海富士は東前頭筆頭、翠富士は西前頭6枚目
日本相撲協会は30日、大相撲夏場所(5月12日初日・両国国技館)の番付を発表した。 ■熱海富士、三役昇進へ意欲 翠富士、部屋活性化に手応え 21歳のホープ熱海富士(伊勢ケ浜部屋、飛龍高出)は、自己最高位に並ぶ東前頭筆頭で夏場所を迎える。3場所続けて静岡県勢として戦後初の三役が狙える位置。同部屋には有力な若手がひしめいていて、「誰が早く上がるか、みんな三役を意識している」と意欲をみなぎらせた。 春場所は年上ながら弟弟子の尊富士が、110年ぶりとなる新入幕優勝を達成。自身は昨年の秋場所、九州場所で優勝争いをしながら賜杯に届かなかったこともあり「少しだけ悔しい」と本音をのぞかせた。ただ、先場所は2度目の上位総当たりで8勝7敗と勝ち越し。秋場所の優勝決定戦で敗れた貴景勝、九州場所で優勝を阻まれた霧島の2大関から白星を挙げるなど着実に成長している。 11日の御殿場巡業の稽古では、大関豊昇龍の指名で8番取るなど、上位陣からも一目置かれていることは間違いない。「尊富士に続けるようにと部屋全体でまとまった。さらに稽古を頑張る」と意気込む。 兄弟子の翠富士(飛龍高出)は終盤の3連敗で7勝8敗と負け越したが、場所中は切れのある肩透かしを連発。目標の三役昇進へ、西前頭6枚目から再出発する。伊勢ケ浜部屋は一時閉鎖された宮城野部屋勢が転籍し大所帯に。十両伯桜鵬ら有力力士も加わり、「普段よりピシッとなっている。(部屋として)また強くなるんじゃないか」と感じている。夏場所の目標は「15戦全勝」。27歳の実力者はまだまだ若手に負けるつもりはない。
静岡新聞社