自民政調会長に渡海氏起用へ 無派閥から、萩生田氏後任
岸田文雄首相は自民党安倍派の政治資金問題を巡り辞表を提出した萩生田光一政調会長の後任に、無派閥の渡海紀三朗元文部科学相(75)を充てる意向を固めた。同様に辞任する安倍派事務総長の高木毅国対委員長の後任には、無派閥の浜田靖一前防衛相を内定した。党内調整を経て、22日にも最終決定したい考え。関係者が20日、明らかにした。 自民派閥の政治資金規正法違反事件を機に、派閥バランス重視の人事に批判が高まっている現状を念頭に、無派閥からの起用が望ましいとの判断に傾いたとみられる。 渡海氏は衆院兵庫10区選出で当選10回。1986年に初当選し、文科相や首相補佐官、政調会長代理を歴任した。自民を一時離党し、新党さきがけに参加した経歴がある。 国対委員長の交代に合わせ、9月まで国対委員長代理を務めた無派閥の御法川信英衆院議員を浜田氏の補佐役に就ける方向だ。これまで高木氏を支えた安倍派の西村明宏国対委員長代理については続投で検討している。