【検証】冷え性でエアコンは「28度」に設定。在宅勤務で毎日「8時間」つけっぱなしの場合、電気代はどのくらいになる?「2016年製」のエアコンで検証
冬の時期、在宅で仕事をしていると、エアコンの暖房が長時間つけっぱなしという人は多いのではないでしょうか。 本記事では、エアコンの暖房を8時間つけっぱなしにしたときの電気代の目安について、実際に筆者の部屋にあるエアコンでの実験結果も交えながら解説します。また、エアコンの暖房代を節約するポイントも紹介します。 ▼エアコンを「10時間」つけっぱなしだと、電気代はいくらかかる? 電気代を抑える方法も紹介
エアコンの暖房を8時間つけっぱなしにしたときの電気代
暖房を8時間つけっぱなしにしたときの電気代をシミュレーションします。今回は、筆者の6畳の部屋についているパナソニックのルームエアコン「CS-286CF(2016年製)」を8時間稼働させ、消費電力量を測定できる「SwitchBot(スイッチボット)プラグミニ」で計測した結果を用いて、検証してみました。 エアコン本体に記載されている消費電力や実験時における実施条件は、以下のとおりです。 <条件> ●測定日 2023年12月29日 ●定格消費電力 870ワット(暖房標準) ●設定温度 28度(暖房) ●外気温 平均13度 ●測定時間 9時~17時の8時間 ●部屋の広さ 6畳 SwitchBot プラグミニで計測した、エアコンを8時間使ったときの消費電力量は、1.93キロワットアワーでした(図表1)。なお、電気料金の平均単価は、全国家庭電気製品公正取引協議会を参考に1キロワットアワーあたり31円(税込)で計算します。 電気代は、消費電力量(キロワットアワー)×使用時間×電気料金単価の計算式で求められます。実際に、計算式に数字を当てはめてみましょう。 1.93キロワットアワー×31円=59.83円(今回は8時間の消費電力量を計測しているため使用時間の計算は不要) エアコンを8時間つけっぱなしの時の電気代は、約60円という結果でした。 図表1
SwitchBot プラグミニにて筆者実験時の計測画面
暖房時の設定温度は「20度」が推奨されている
環境省が提唱する「ウォームビズ」の中では、エアコンなどによる暖房の際、室温を20度に設定することが推奨されています。「ウォームビズ」とは、地球温暖化対策の1つで過度な暖房に頼らず、冬を快適に過ごすための一連の取り組みです。 ただ、20度の設定だと人によっては部屋が寒く感じる場合もあるかと思います。20度という数字はあくまで目安の室温であって、1つの目標値として捉え、無理のない範囲で節電を心掛けましょう。 ■エアコンの暖房温度を1度下げると約10%の節電に 環境省によると、冬場のエアコン暖房の設定温度を1度下げると、設定変更前より約10%の消費電力を削減できるとされています。エアコンは、部屋の室温を設定温度にまで上げるときに多くの電力を消費するため、設定温度を下げることで消費電力を減らせるというわけです。