<僕のヒーローアカデミア>話題の実写ショートフィルム誕生秘話 なぜ実写なのか?
「週刊少年ジャンプ」(集英社)で連載中の堀越耕平さんの人気マンガ「僕のヒーローアカデミア(ヒロアカ)」の連載10周年を記念した実写ショートフィルム「Succession」が4月27日、YouTubeで公開されたことが話題になっている。「ヒロアカ」と共に成長してきたある兄弟を描く約12分の映像で、俳優の城桧吏さんが兄ハルト、柊木陽太さんが兄ハルトの中学生時代を二人一役で演じる。「ヒロアカ」のプロデューサーを務め、「Succession」の着想からプロデュースまで手掛けた読売テレビの中田博也さんが、誕生秘話を語った。 【写真特集】衝撃、感動の実写「ヒロアカ」 熱い!
◇テレビ局がやる意味
ショートフィルムは、「ヒロアカ」を放送する読売テレビのアニメーションセンターと東京ドラマ部が制作した。ドラマ「ブラックファミリア~新堂家の復讐」などの福田浩之さんが監督を務め、アニメと同じく、林ゆうきさんが音楽を手がけた。10歳になったハルトは、弟カイトが生まれ、自身の10年の成長のそばにはいつも「ヒロアカ」があったと思いをはせる……というストーリー。ハルトからカイトへある思いが受け継がれる。
なぜ、実写ショートフィルムなのか? テレビ局ならではの発想があった。
「今回10周年で何かやりましょうとなった時、マンガ10年分やアニメが138話までたまってるんですけど、それをうまくつないで、この10年を振り返る映像を作ることはよくある流れだと思うんですけど、それだと面白くないなというのと、テレビ局がやる意味がないなって感じました。今、アニメはテレビ局以外でやるケースも増えてきている中で、テレビ局がやる意味って何かなって考えました。私の子供が今、高校2年生なんですけど、その子が当時まだ小学生になるかならないかぐらいの時に一緒に読んでいたりして、そこから今までって考えると10年って人の人生変わるよなと思って、それが分かりやすく伝わるのってのは実写だし、それがテレビ局っぽいなってという答えにたどり着きました。そしてありがたいことに読売テレビはドラマを作れるし、福田浩之さんという読売テレビでドラマプロデューサーや自主映画の監督をされている先輩がいらっしゃるので、お願いをしてドラマを作る形になりました。僕自身ずっと福田さんと仕事がしたかったのでやっとできたのが、うれしかったです」