<僕のヒーローアカデミア>話題の実写ショートフィルム誕生秘話 なぜ実写なのか?
◇中途半端では面白いものはできない
ある兄弟の姿を描くと決まるまで、福田監督と中田さんがぶつかったこともあったという。
「今回、最終的に『Succession』がすてきな作品になったのですが、最初にいただいたプロットが福田さんがプロデューサーを務める『ブラックファミリア~新堂家の復讐~』やほかの『ブラック』シリーズのようなテイストが強い、しっかり暗いところから入っていく“ブラックヒロアカ”のような作品でした。僕としては5~6分ぐらいの長さで子供から大人まで多くの人に見てもらいたいので、福田さんに内容の変更をお願いしたら、福田さんから『短いショートフィルムの中では一回ドカンと落とさないと、中途半端なものでは面白いものはできない』という意見が返ってきました。福田さんがヒロアカの世界観を実写化するという失敗できないプレッシャーの中、プロットを作り直していただき、『Succession』にたどり着けたことに感謝しかないです。ヒロアカのファンだけでなくヒロアカを知らない人にもぜひ見てもらいたい自信作です」
ショートフィルムが公開されると、大きな反響があった。
「企画を考えている時は、実写ショートフィルムを作るという新しい取り組みに反対されるかな?とも思っていましたが、集英社さんにこの企画自体を面白がっていただけたことが何よりうれしかったです。そして読売テレビのYouTubeチャンネルだけでなく、ジャンプの公式チャンネルにも動画を置いていただけたことで、より多くのファンの方へ届けることができました。また、劇伴作曲家の林ゆうきさんにもご協力いただき、映像に合わせて曲を制作するフィルムスコアリングという手法で、アニメでおなじみの楽曲である『You Say Run』のアレンジバージョンを制作いただきました。タイトなスケジュールの中、素晴らしい楽曲を提供いただき、本当に感謝です。ぜひ音楽にも注目いただきたいです!」