フランコ・モスタート(三重ホンダヒート)　(C)JRLO

三重ホンダヒートの我慢の時が続いている。ディビジョン1初年度の目標を8位以内、4年後の日本一をターゲットに『NTTジャパンラグビー リーグワン2023-24』を戦っているが、ここまで7戦全敗。初陣はコベルコ神戸スティーラーズに15-80、第2節・王者クボタスピアーズ船橋・東京ベイを相手に0-75とD1の洗礼を浴びながらも、第3節・東京サンゴリアス戦16-34、第5節・東芝ブレイブルーパス戦12-40と少しずつ手応えを感じるゲームを増やしてきた。しかし、第6節の埼玉ワイルドナイツ戦は12-70の大敗……。 【PHOTO】ローハン・ヤンセ・ファンレンズバーグ(横浜キヤノンイーグルス) 埼玉WK戦後、1か月の中断期間の強化のポイントを問われたキアラン・クローリーHC はこのように返答した。 「基本的に細かいところよりもチーム全体の向上が必要。守備、攻撃でいいところが出ているのでチームとして全体的に伸ばしていきたい。フィジカル的にはここまで経験を積めたので、Bチームを含めてチーム全体で強度に順応していきたい。全体の部分にフォーカスして、D1のレベルで戦えるチームになっていきたい」 そして、満を持して臨んだ『NTTリーグワン2023-24』第7節・トヨタヴェルブリッツ戦。開始20分までのまるでハーフコートゲームのようなトヨタVの猛攻を三重Hは粘り強いディフェンスで耐え抜いた。前半終了間際に数的不利に陥るも、後半にかけてシンビン(一時退場)の10分間を攻めの姿勢で切り抜けた。しかし、トヨタVの倍の14のペナルティが重くのしかかり、終わってみれば7-54。接戦に持ち込むこともできなかった。 試合後、南アフリカ代表73キャップのLOフランコ・モスタートは課題を挙げつつ、前を向いた。 「ペナルティをこれだけ取られてしまうと勝つことは難しい。一番大きな課題として、我々がペナルティを取られて、ひとつネガティブなことがあると、そこにふたつ目のネガティブなことを塗り重ねて、続けてしまうところにあると思う。ペナルティで後手に回ってしまい、失トライにつながっている。まずそこの部分にしっかりとフォーカスをして、次のキヤノン戦に向けて、しっかりと修正していくことが大事」 金曜ナイターで対峙する横浜Eも次が重要である。昨季の3位から今季頂点を目指すチームは、全勝のBL東京を止めようと第7節に臨んだが、立ち上がりからミスを連発。主導権を握ったBL東京が効果的にスコアを積み重ねていった。横浜Eは試合終了間際に南ア代表68キャップのCTBジェシー・クリエルの戦線離脱を受けて、緊急補強した南ア1キャップを持つCTBローハン・ヤンセ・ファンレンズバーグが1本返したのがやっと。7-27で敗れて、4勝3敗・7位まで後退した。 完敗後、沢木敬介監督は厳しい言葉でチームを叱咤した。 「今週1週間本当にいい準備ができた。でもこういうクソみたいなゲームをして、本当にガッカリしている。チームもバラバラだし、準備していたことがひとつも出せない。勝てないチームの雰囲気がめちゃくちゃ出ているような試合だった。これをどうやって次に改善していくのかが大事。今日はたぶんみんな気合いが入り過ぎてミスをし、ミスの連鎖を引き起こした。来週はショートウイーク、しっかり修正して今日の結果を生かしていかないといけない」 両軍の試合登録メンバーは以下の通り。 【三重H】 1鶴川達彦、2李承爀、3吉岡大貴、4テトゥヒ・ロバーツ、5フランコ・モスタート、6小林亮太、7服部航介、8ヘイデン・ベッドウェル=カーティス、9根塚聖冴、10ミッチェル・ハント、11渡邉弐貴、12フレイザー・クワーク、13クリントン・ノックス、14植村陽彦、15トム・バンクス、16白濱弘章、17藤井拓海、18星野克之、19秋山陽路、20ジャスティン・ダウニー、21北條拓郎、22呉洸太、23テビタ・リー 【横浜E】 1岡部崇人、2中村駿太、3祝原涼介、4マックス・ダグラス、5マシュー・フィリップ、6コーバス・ファンダイク、7嶋田直人、8アマナキ・レレイ・マフィ、9山菅一史、10田村優、11竹澤正祥、12梶村祐介、13ローハン・ヤンセ・ファンレンズバーグ、14ヴィリアメ・タカヤワ、15小倉順平、16庭井祐輔、17安昌豪、18杉本達郎、19リアキマタギ・モリ、20シオネ・ハラシリ、21天野寿紀、22エスピー・マレー、23松井千士 果たして、三重Hがディビジョン1初勝利を飾るのか、横浜Eが前節のうっ憤を今節にぶつけるのか。『NTTリーグワン2023-24』第8節・三重H×横浜Eは3月1日(金)・秩父宮ラグビー場にてキックオフ。今季初の金曜ナイトゲームは三重Hの秩父宮での初ホストゲームとなり、盛りだくさんのイベントを用意。来場者先着1万名に応援グッズのヒートオリジナルチアスティックバルーンをプレゼント。ホンダのF1参戦60周年を記念して、F1マシンを2台展示し、マシン展示ブースにて数量限定の特別ステッカーを配布。さらにヒートの選手とF1マシンを前に記念撮影もパチリ。そしてLittle Glee Monsterがハーフタイムショーに駆け付け、NHKの『ECHO』を熱唱する。チケット発売中。