23年前―「いってらっしゃい」が8歳の次男との最後の会話に…「愛する家族を奪われるとどうなるのか―」交通事故で最愛の息子を亡くした母の『命の授業』
■事故発生の2001年は統計開始以降最多で交通事故が発生した年 それから20年あまり― 尚己くんが交通事故で亡くなった2001年は、県内では統計開始以降最多となる9450件の交通事故が発生し、110人が命を落としました。2023年1年間は交通事故が2619件、死者は45人となっています。この20年あまりで大きく改善しました。 この間、田代さんは交通事故の被害者や遺族を支援する団体の一員として、学校での講演などで交通ルールを守ることや遺族としての思いを伝えてきました。 ■「珍しいことではなくて、あり得ること」伝え続ける『命の大切さ』 田代さんの話を聞いた女子生徒は(3年生) 「日頃から普通に生きていて、命の重みを感じていないというか、意識して生きていないが、こういうのを聞いて命の重さとか大切さを知ったし、自分が死んでしまったら悲しむのは周りの人だとわかった」 田代さんの話を聞いた男子生徒は(3年生) 「自分も何回か交通事故に遭っているので、これから生きていくときには車とかに気を配っていきたい」 最愛の息子との突然の別れの傷は、癒えることはありません。 それでも伝えることをやめないのは、命を大切にしてほしいと願うからです。 田代祐子さん 「本当に自分たちの身近にそういうことがあったことを知ってほしいし、それは珍しいことではなくて、あり得ることなので命を大切にしてほしい」 被害者も加害者も出さない社会へ―。 田代さんは尚己くんとともに伝え続けます。
青森テレビ