<高橋一生>「ブラック・ジャック」で子役を泣かせる 「ごめんなさい!と思いながら」手応え感じた瞬間
マンガ家・手塚治虫の名作を、高橋一生さん主演で24年ぶりにテレビドラマ化した、「テレビ朝日ドラマプレミアム『ブラック・ジャック』」が、6月30日午後9時から放送される。国民的マンガの実写化に挑む心境を、高橋さんに聞いた。 【写真特集】気になる原作再現度は “BJ”高橋一生の姿一挙公開
◇「視聴者は露伴を思い出してしまうかもしれない」と不安も
法外な治療費と引き換えに、どんな手術も成功させる無免許の天才外科医の姿を描く「ブラック・ジャック」は、1973~83年に「週刊少年チャンピオン」(秋田書店)で連載された手塚治虫の代表作の一つ。1981年に加山雄三さん主演で初めてテレビドラマ化(テレビ朝日系)されて以来、さまざまな実写版が制作。幾度となくアニメ化もされてきた。
高橋さん自身も、元々好きな作品だったといい、出会いは「小学校3、4年生の頃」。
「最初読んだときは、子供心にとても怖かった記憶があります。多くの人が定義する正義のためにやっているのか、自分の正義のためにやっているのか、何を考えているのかよく分からなかったですし、ツギハギのビジュアルを含めて、“異形の存在”だと感じました」
今回、そんなブラック・ジャック役のオファーを受けた際の心境は、プレッシャーよりもうれしさが勝ったという。
「子供の頃読んでいた作品でしたし、僕には“岸辺露伴先生”(NHKでの主演ドラマシリーズ『岸辺露伴は動かない』の主人公)という大切なマンガ家の先生がいるのですが、また別の有名な先生を演じられることが、とてもうれしかったです。ただ、一つ不安があったのは、高橋一生という同じ人間が演じる以上、視聴者の方は露伴を思い出してしまうかもしれないということでした」
“現代”を舞台に描かれる今作。原作マンガの連載時には、存在していなかったスマホやSNSも存在する世界観だ。
その点について聞くと「原作の普遍的なメッセージや、キャラクター造形がブレないかと懸念はあったので、現代を舞台にしても、その部分は『原作に準拠した形であってほしい』と、スタッフの方々にお願いしました」といい、「ブラックジャックの存在が“都市伝説”のようになっている原作と同じ世界観で進行してほしいともお伝えしました」と明かした。