MUFG傘下の豪ファースト・センティア、複数のファンド閉鎖へ
(ブルームバーグ): 三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)傘下にあるオーストラリアの資産運用会社ファースト・センティア・インベスターズは、複数の投資ファンドを閉鎖し、投資家に資金を返還する。対象ファンドの運用資産は合計140億豪ドル(約1兆4000億円)で、利益率の低いビジネスから撤退する。
発表資料によると、豪州の債券、グローバルクレジット、エクイティーインカム、新興企業に重点を置く四つの投資チームを閉鎖する。
広報担当者は閉鎖されるファンド全体の規模を確認し、ファースト・センティアの全世界の運用資産(2380億豪ドル)に占める割合は6%未満と説明した。豪州とニュージーランドの債券資産を統括するスティーブン・クーパー氏ら約30人のスタッフが同社を去る。
巨額の資金を運用する豪州年金業界は、投資を自前で行うか、第三者の運用会社に委託するファンドで一律の手数料を支払う傾向を強めており、国内の資産運用会社は苦境に立たされている。
豪経済紙オーストラリアン・フィナンシャル・レビュー(AFR)の先の報道によると、ファースト・センティアで閉鎖されるファンドには80億豪ドル相当の債券ファンドと60億豪ドル相当の株式ファンドが含まれ、個人投資家からも資金を受け入れているという。
同社の投資運用グローバル責任者デービッド・アレン氏は発表資料で、「これらチームは当社の野心に見合う成長を達成できていない」とコメントした。
原題:Australia’s First Sentier to Shut $9 Billion of Funds (1)(抜粋)
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Harry Brumpton, Matthew Burgess