まちの発展とともに業績を伸ばした「フローラ88」、2月で閉店・解体…跡地にイオンが複合施設を整備
兵庫県三田市のフラワータウンで営業してきた商業施設「フローラ88」(弥生が丘)が2月末で閉店し、解体される。跡地は、イオンリテールがスーパーを中心とした複合施設を整備する。 フローラ88は1988年6月に開業し、県などの第3セクター「北摂コミュニティ開発センター(COMS)」が運営。5階建ての約4万3000平方メートルで、「ダイエー(現イオン)三田店」を核に、まちの発展とともに業績を伸ばした。
しかし、近年は人口減や競合店の進出、施設の老朽化で厳しい経営が続き、営業終了を決めたという。 4月頃から約1年かけて解体し、土地は引き続きCOMSが所有する。新しい建物はイオンリテールが整備し、専門店を含む商業施設の機能に加え、神戸電鉄フラワータウン駅と直結した利便性も生かし、幅広い世代が集うコミュニティーの場として付加価値を持たせる方針。開業時期や規模は決まっていない。
昨年12月、田村克也市長と記者会見したイオンリテール近畿カンパニーの川本昌彦支社長は「(フラワータウンは)今以上の活性化が期待できる」と強調。衣食住の面で充実した売り場を持つ「イオン三田ウッディタウン店」と差別化するため、より地域密着型のサービスを目指し、生鮮など食品部門を強化する構想を示した。 イオンリテールと市、COMSは、フラワータウン再生に協力して取り組むとする基本合意も締結した。