[NEW BALANCE CUP]「去年みたいな悔しい思いは絶対にしたくない」。日大藤沢の注目CB榎本来輝は守備能力を高めて個人、チームでより上へ
[1.6 NB CUP準決勝 鹿島学園高 1-1(PK5-4)日大藤沢高 時之栖裾野A] 【写真】「美しすぎ」「めっちゃ可愛い」柴崎岳の妻・真野恵里菜さんがプライベートショット披露 日大藤沢高(神奈川)は「NEW BALANCE CUP 2025 IN TOKINOSUMIKA」準決勝で鹿島学園高(茨城)にPK戦の末に敗戦。昨年からレギュラーを務めるCB榎本来輝(2年=横浜F・マリノスジュニアユース追浜出身)は、「新チームになって一つ自信に繋げるためにもこの大会に懸けてきたので、悔しいですね」と唇を噛んだ。 前半8分、右サイドのMF岩藤利龍(2年)がドリブルで大きく前進。最後は185cmFW有川啓介(2年)が左足シュートを鮮やかに決めて先制した。右SB綾部和真(2年)やMF中村龍剛(1年)が、相手の出足を上回るような動きでインターセプトし、テンポの良い攻撃。また、榎本が最終ラインで読みの速さを活かした守りや空中戦の強さを発揮するなど、「戦うところは際でも負けていなかったですし、そこは前半、パーフェクトだったかなと思いました」(榎本)という前半だった。 だが、後半は圧力を増した相手に苦戦。押し込まれる時間帯が増え、受け身になったところで失点を喫してしまう。そして、PK戦で敗退。優勝校と好勝負を演じたものの、選手たちは勝ち切れなかったことを悔しがっていた。 日大藤沢は昨年、インターハイ予選で代表決定戦(準決勝)敗退。選手権予選も準決勝でPK戦の末に敗れ、連覇が2でストップした。選手権予選で日大藤沢に勝った東海大相模高は初優勝を果たし、全国大会でもベスト4進出。榎本は「悔しいです。今、国立に相模が行ったというのは、悔しいの一言」。それでも、自分たちは今、やるべきことに取り組み、1年後の選手権で輝くだけだ。 榎本は「去年みたいな、インターハイ・選手権ベスト4で本当に日藤が何もできないで負けるというのはもう二度としたくないというのは、1、2年生は全員が分かって新チームに取り組んでいる。休んでいる暇はないので。インターハイまず取って、選手権まで上り詰めるかが大事なので、日常が大事だと思います」ときっぱり。東海大相模についても「神奈川代表として頑張って欲しい」とエールを送っていた。 高卒でのプロ入りと年代別日本代表選出を狙う榎本は、2025年シーズンの注目株の一人。180cmのDFは左右両足からのキックに秀で、ビルドアップで違いを生み出す。この日は、1対1の対応や空中戦の強さも発揮。だが、「最後の粘りというか守備の能力をもっと上げないと代表クラスにもなっていけない」と求めるレベルは高い。 「1対1の対応だったり、今日も何回か止めたんですけれども、失点のシーンもあそこは何人か行かれている。そこで守り切らないと自分も上に行けないので」。個で守り切れるような力、またリーダーとしての発信力もまだまだ必要だ。 昨年、日大藤沢の先輩MF布施克真(3年)がU-19日本代表としてU19アジアカップ予選でプレー。榎本は「(布施からは)色々なことを学んだし、(彼は)どこかが抜けているというよりは全体的に能力が高い。一つ抜けるのも大事ですけれども、全体的に上げて、その上で際の部分だったり、守備能力が高いので、そこは学んだかなと思います。自分も(レベルアップし、そのステージに)行かないといけない」と意気込む。 日大藤沢は昨年、やや布施頼みになっていたところがあったことは確か。今年は榎本や岩藤、有川、U-16日本代表CB橋本ジュア(1年)ら力のある選手が多いだけに、CB榎本は「(今年は)全員が上を目指して、頼る選手とか関係なしに自分からみんながどんどん出して行ければ」という。そして、「去年みたいな悔しい思いは絶対にしたくないので、インターハイ全国出て優勝して、そこからもっとギア上げて選手権優勝して、あとはプリンスも取って後輩たちに良い環境をつくってあげたい」と誓った。日常を大事に成長を遂げ、注目DFはチームメイトとともにタイトルを勝ち取る。