道東道阿寒─釧路西IC間開通
北海道の道東自動車道(道東道)の阿寒インターチェンジ(IC)と釧路西IC間(延長17㌔)が22日、開通した。これにより釧路市街地はついに道都札幌と直結。最初の計画から67年間、東北海道の道民が待望してきた物流、人流、防災の大動脈が釧路の街へ到達した。釧路市阿寒町公民館では開通記念式とはさみ入れが、阿寒IC本線上では通り初めが開かれ、釧根、十勝、オホーツクの関係者らが盛大に祝うとともに、厳冬期前の開通という「クリスマスプレゼント」を喜んだ。 道東道は千歳恵庭ジャンクションから釧路別保IC、足寄ICに至る高速道路で、本別IC─釧路IC間(延長65㌔)の整備は国の新直轄方式によって2004年度に着工。09年11月に本別IC─浦幌IC間(同8㌔)、15年3月に浦幌IC─白糠IC間(同26㌔)、白糠IC─阿寒IC間(同14㌔)が16年3月に開通。そして今回、着工から約20年の時を経て阿寒IC─釧路西IC間(同17㌔)が完成した。 今回の開通により釧路―札幌間の所要時間は7分短縮され4時間12分となり、全行程で一般道を利用した場合と比べて2時間24分短縮される。途中、釧路空港から約5㌔の地点に釧路空港ICを設置し、空港と釧根地域の観光地の間の定時性、速達性の向上を図った。開通に合わせ、釧路開発建設部が整備を進めてきた国道38号釧路新道(延長8・8㌔)が片側2車線の全線4車線となり、1992年から整備を進めてきた事業も完了した。 記念式典に続き、阿寒ICの本線上で開かれた通り初めには、浜中運輸の「ルパントラック」を先頭に牛乳輸送車や観光バス、消防車、自衛隊車両など62台が参加。沿線各自治体のマスコットキャラクターに見送られ、パトカーの先導で一路釧路西ICへ向け走り出した。 同日午後3時に正式な開通を迎え、阿寒ICでは作業員が車止めの三角コーンを撤去すると同時に次々と車両が滑り込んでいった。中には、阿寒ICで「折り返し」して釧路方面へ向かう車両もあり、多くのドライバーが出来立てほやほやの高速道路を利用していた。
釧路新聞