“ラ・ロハ”が覇権奪還へ…ロドリの追憶と決意「初めて見たEUROが2008年。あの頃のチームになりたい」
スペイン代表のMFロドリ(マンチェスター・シティ/イングランド)が、EURO2024・準決勝のフランス戦に向けた前日会見に出席した。8日、公式サイト『UEFA.com』が伝えている。 2012年のEURO制覇を最後に、メジャー大会での成績が芳しくなかったスペイン代表だったが、2022年12月にルイス・デ・ラ・フエンテ監督が就任すると、昨夏に行われたUEFAネーションズリーグで初優勝を成し遂げた。その勢いのままに、今大会では“死の組”と称されたグループBを首位突破。それも3連勝・3試合連続クリーンシートという文句なしの内容だった。迎えたラウンド16でもジョージア代表に大勝し、事実上の決勝戦と言われたラウンド8は延長戦終了間際の決勝点でホスト国・ドイツ代表を撃破。2大会連続となる4強入りを果たしている。 9日に行われる準決勝で相見えるのは、カタールW杯準優勝のフランス代表。前日会見に出席したロドリは「フランスは世界最高のチームではないとしても、まず間違いなくトップ2には入るチーム」としつつ、「ここ数年、彼らはその実力を発揮してきた。みんなが知っているように、フィジカルに秀でるだけでなく、カウンターも仕掛けられるし、ボールの扱いも上手い。多くの才能で溢れている」と強敵であることを改めて口にした。 追い打ちをかけるように、この一戦では右SBダニ・カルバハル(累積警告)、CBロビン・ル・ノルマン(累積警告)、MFペドリ(負傷)の主力3選手が欠場となる。ただ、ここまで途中交代の選手が結果を出していると強調したロドリは、「チーム全体が重要だということを物語っている。主力に欠場者が出たけど、代わりに入る選手がより多くのことをこなし、より多くのハードワークをする。それでいい。チームには不在の影響を感じさせない自信があるよ」と告白。続けて「僕たちは恐れないさ。大会に勝つためにここにいるからね。彼らのような対戦相手に対して、自分たちが何をしなければならないかを理解できるほどに謙虚だ。あとはそれをやるだけ」と意気込みを述べた。 また、2012年大会以来のファイナル進出がかかる準決勝を前に、在りし日を追憶したロドリは「2008年は、僕が初めてちゃんと見たEUROなんだ。いちファンとして、スペインに優勝して欲しいと強く願っていたのを覚えているよ。後に彼らはワールドカップで優勝し、さらに(2012年の)EUROも勝ち獲ることになる。いつか、自分たちもチャンピオンになれるという感情を芽生えさせてくれた。だから今度は、僕たちがそうなりたい」と応援してくれるサッカー少年・少女に夢を見せたいと決意を語っている。 EURO2008の優勝を足掛けに、南アフリカW杯、EURO2012と世界の覇権を握ったスペイン代表。あれから10年以上の歳月が過ぎ、ラ・ロハに憧憬の眼差しを向けていた少年は、世界最高峰のピボーテと称されるまでに成長を遂げた。3大会ぶりの戴冠まで、あと2勝。舵取り役のロドリが、“無敵艦隊”を蘇らせる。
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