豊洲地下空間の水、基準値以下の微量ヒ素など検出 都が調査
東京・豊洲市場の安全性を再検証する専門家会議の平田健正座長(放送大学和歌山学習センター所長)は17日の会見で、13日に採取した5街区(青果棟)、6街区(水産仲卸売場棟)、7街区(水産卸売場棟)の地下空間にたまっていた水質調査の結果を公表した。 【写真】盛り土を含め「いろんな可能性を検討」専門家会議の平田座長が会見
調査は都によるもの。それによると、青果棟の水からはヒ素が0.003mg/l、六価クロムが0.005mg/l、水産仲卸売場棟の水からはヒ素が0.002mg/lが検出された。水産卸売場棟の水からはいずれも検出されなかった。 もっとも、ヒ素および六価クロムの検出値はいずれも基準値以下であり、平田座長は安全面でまったく問題がないと見ている。微量ながらヒ素が検出された点について、平田座長は個人的見解としつつ、地下水による影響の可能性が高いと述べた。一方、六価クロムはコンクリートに含まれる場合があり、「コンクリートの影響だと思うが、もう少し判断に時間がほしい」とした。 なお、いずれの街区でもベンゼンとシアンは不検出だった。 専門家会議では、ベンゼンが揮発した可能性も考えられるとして、大気中の濃度を測定している。一方、ガソリンなどの化石燃料にも含まれるため、その影響も考慮にいれて検討を進める。 (取材・文:具志堅浩二)